自作PCやBTOパソコンを選ぶ際に、「どの規格のストレージを・何台・どう使うか」は性能と使い勝手を左右する大きなポイントです。
本記事では、NVMe SSD、SATA SSD、HDDのストレージの規格別に特徴(規格、容量、データ転送速度、価格など)を解説した上で、ユーザーが自作PCツールで選んだストレージ構成の統計やパソコン歴約20年の経験則を元に解説していきます。
システムの起動速度やゲームのロード時間、動画編集の効率といった具体的な影響も踏まえつつ、用途別に最適な容量と組み合わせを解説していくので、自分の作業スタイルに合わせたベストな構成選びの手がかりにしてください。
- ストレージ構成は「どの規格のストレージを・何台・どう使うか」が重要
- ストレージ規格は NVMe SSD、SATA SSD、HDD の3種類がある
- 現在の主流は、速度・コスパ面からNVMe SSD(Gen4)
- 最近は NVMe SSD 1台構成が約70%と圧倒的に多数
- NVMe SSD + HDD の2台構成は容量重視の用途におすすめ
- HDD単体構成はOSやアプリの動作が遅く推奨されない
- 用途別にストレージ構成と容量を選ぶのが重要
- 用途や今後の拡張も考慮してM.2スロット数を確認する
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
≫ ツール:自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール
目次 [非表示]
ストレージ構成について
ストレージ構成の基本的な考え方を解説します。
ストレージ構成とは?
ストレージ構成とは、パソコンにどのようなストレージを何台搭載するか、どのように使い分けるかという設計方針を指します。
この構成を考える際は、パソコンの使用用途やストレージの特徴(規格、容量、データ転送速度、価格など)を考慮する必要があります。
例えば、システムや3Dゲームなどの速度が求められるデータは高速なストレージに保存し、アクセス頻度の低いデータやバックアップは大容量なストレージに保存するなど、使用用途などによって最適なものを選ぶ必要があります。
ストレージ規格別の特徴を知っておく
ストレージの規格には、NVMe SSD、SATA SSD、HDDの3つがあり、それぞれ特徴が違います。
詳細な仕様については製品ごとに変わってきますが、規格によって容量の単価、データ転送速度が大体決まります。
それぞれの特徴を大まかにまとめると次のようになります。
規格 | メジャーな容量 | データ転送速度 | 容量あたりの価格 | |
---|---|---|---|---|
NVMe SSD | Gen5 / PCI Express 5.0 | 512GB, 1TB, 2TB | 9,500~12,400MB/s | 高い |
Gen4 / PCI Express 4.0 | 512GB, 1TB, 2TB | 3,500~7,500MB/s | 普通 | |
Gen3 / PCI Express 3.0 | 512GB, 1TB, 2TB | 1,800~3,500MB/s | 普通 | |
SATA SSD | 512GB, 1TB, 2TB | 450~550MB/s | 普通 | |
HDD | 2TB, 4TB, 8TB, 10TB | 130~150MB/s | 安い |
データ転送速度をグラフにするとこんな感じです。
NVMe SSDが3つありますが、この規格はPCI Express規格を使うので、このバージョンによってもデータ転送速度が違います。
ファイルの読み書き速度が変わるので、ストレージの速度が速ければ、パソコンやアプリの起動速度、アプリの実行速度、ゲームのロード時間、動画編集での素材の読み込み、データの移動などの時間が短縮されます。
PCI Express 3.0(Gen3)から5.0(Gen5)まであり、最近の主流はGen4です。
Gen5の製品も出ていますが、Gen4とかと比べるとまだまだ製品数は少ないですし、まだ少し高い割にそこまでの速度が必要になることも少ないので、まだGen4が主流ですね。
容量あたりの価格は、NVMe SSDのGen4とGen3、SATA SSDの3つは同じぐらいの価格なので、基本的には速度の速いGen4がお得です。
それ以上速いGen5は、より高速ではあるものの価格は高くなるので、容量と速度、価格のバランス的にNVMe SSDのGen4がおすすめですね。
使用用途やパソコンの使い方で、必要なストレージ容量や速度は全然違うので、どの規格を選ぶのか、容量や速度を選ぶのか、複数台のストレージが必要なのかなどを検討していきましょう。
最近のストレージ構成
最近のストレージ構成について、実際にユーザーが選んでいるデータを参考にしつつ解説していきます。
ユーザーが選ぶストレージ構成
自作PCツールでユーザーが選んでいるストレージ構成を集計しました。
このデータを参考にすることで、どういうストレージ構成が主流なのか分かります。
グラフではM.2 SSDとありますが、データ転送速度の速いNVMe SSDのことを指しています。
圧倒的に多いのが「M.2 SSD 1台」の構成で、全体の約70%を占めています。
データ転送速度も申し分なく、1TBぐらいであればお手頃な価格なので、今の主流の構成となっています。
その次に「M.2 SSD 1台, HDD 1台」「M.2 SSD 2台」といった2台のストレージを搭載した構成です。
この2種類の構成で約15%を占めています。
全て共通しているのが、NVMe SSDで現状データ転送速度が一番速い規格です。
OSなどのシステムやアプリでは起動速度が速くなり、3Dゲームではロード時間の短縮が見込めるので、現在の主流となっています。
2台目もNVMe SSDの場合は、OSとその他のデータを分けたい時、かつ、その他のデータもゲームや動画編集などある程度容量が大きく、データ転送速度も欲しい場合ですね。
システム系と自分のデータを分けることでファイルや容量の管理がしやすくなります。
2台目がHDDの場合は、データ転送速度が遅いので、速度にあまり影響のない小さいデータ、アクセス頻度の低いデータ、バックアップデータ用として使われることが多いですね。
システムやアプリ、ゲームなどをNVMe SSDに入れた上で、とにかく大量のデータを保存したい方はHDD、2台目も容量はそんなに要らないから転送速度を優先したいという方はNVMe SSDという感じですね。
その次に「HDD 1台」の構成がありますが、HDDはデータ転送速度が遅く、OSやアプリ、ゲームのロードなど様々なシーンで遅さを感じることになるので、理由がない限りNGな構成です。
その他にもユーザーが選んだパーツを元に100を超える観点からデータを集計しているので、パーツ選びの参考になると思います。
≫ 関連記事:自作PCパーツの人気おすすめランキングや仕様別の選択率【統計データ】
構成①:NVMe SSD1台(主流)
一番おすすめで主流なストレージ構成は、NVMe SSDの1台構成です。
普段使い向けであれば256GB、512GB、ゲーミングPCやクリエイティブPCであれば1TB、2TBの容量であることが多いです。
NVMe SSDはデータ転送速度が速いので、OSやアプリの起動時間、ゲームのロード時間、動画編集の素材の読み込み時間など、あらゆる場面で時間短縮に繋がるので、最近の主流となっています。
インターネットや動画視聴といった普段使いやたまに資料をまとめるためにオフィスソフトを使うぐらいであれば、256~512GBでも十分です。
しかし、元々のOSの約50GB分、長年使っているとシステム関連のデータも増えてくるので、余裕は欲しい場合は512GBもいいかもしれませんね。
また、3Dゲームや動画編集といった容量の大きいデータを扱う用途であれば、1TB, 2TBあたりが価格とのバランスも含めておすすめな容量です。
控えめにやる分には512GBで足りるかもしれませんが、色々なゲームタイトルをプレイしたり、毎日動画編集したりする方であれば、1TB, 2TBあたりは絶対必要ですね。
構成②:NVMe SSD2台
次におすすめなストレージ構成は、NVMe SSDの2台構成です。
この構成は、OSやアプリなどのシステム系のデータとその他の自分で作成したデータを分けたい時、かつ、その他のデータもゲームや動画編集などある程度容量が大きく、データ転送速度も欲しい場合に適しています。
システム系と自分のデータの作業や保存用として分けることでファイルや容量の管理がしやすくなります。
OSはパソコンを使うにつれてデータが徐々に増えていくので、それで自分のデータを保存する容量が圧迫されるケースがあります。
これにより、データを保存したいのに前見た時より空き容量が少なくて保存できない…、もう少し余裕があると思ったけど意外とすぐなくなる…といったことを防ぐことができます。
特に、3Dゲームや動画編集は扱うファイルサイズが大きい上に、ストレージの速度がゲームのロード時間や動画編集の素材読み込みの時間に直結します。
そのため、システム系と自分のデータを分けつつも、ある程度容量があり、速度も必要ということで、NVMe SSDが2台ということですね。
最近は、マザーボードのM.2スロットが2つ以上あることが多いですが、マザーボードの規格的に小さいものはスロットが1つのみということもあるので、NVMe SSDを複数台搭載したい場合は、M.2スロット数を確認しておきましょう。
構成③:NVMe SSD1台 + HDD1台
次におすすめなストレージ構成は、NVMe SSDとHDDの2台構成です。
HDDは、価格当たりの容量が大きいので、データ容量が必要な場合に適しています。
NVMe SSDであれば1TBで1万円程度ですが、HDDなら同じぐらいの価格で2~4TBぐらいになります。
2つ搭載して次のような役割分担をして使うのが一般的です。
NVMe SSDは、OSやシステムデータ、アプリなどを保存するメインストレージ
HDDは、速度の影響があまりない小さいサイズのデータ、アクセス頻度の低いデータ、バックアップデータを保存するサブストレージ
NVMe SSDはデータ転送速度が速いので、そのメリットが活かせるOSやシステムデータ、アプリ、ゲームなどを保存します。
もし、HDDに入れてしまうとパソコンの起動が遅くなったり、ゲームのロード時間、動画編集などの素材読み込みなどが遅くなるため、絶対にNVMe SSDに入れるようにしましょう。
自作PCでは、OSをインストールする際に、どのストレージにインストールするか選ぶことになるので、そこで間違えてHDDを選ばないように注意してください。
一方でHDDは、自分で作ったデータ、旅行で撮った画像や動画などの容量の大きいデータ、SSDファイルのバックアップデータの保存などの使われ方をするのが多いですね。
例えば、動画編集をするのであれば、編集作業をするときはMVMe SSD上でして、YouTubeにアップしたり、CDに保存したりした後はHDDに移すという運用がおすすめですね。
動画編集アプリからたくさんの素材を読み込む際にHDDだと時間がかかるので、作業効率の点でNVMe SSD上で作業するのがいいです。
動画編集の頻度が多い場合、少ない容量のNVMe SSDだとすぐに一杯になるので、編集作業やアップロードが終わった後、あまり使わなくなった段階でHDDにまとめて移すという感じの運用を想定しています。
動画編集で例えましたが、用途や使い方によって容量も変わってくるので、この辺りも含めて、どういった構成、どのくらいの容量があれば快適になりそうなのか考えてみましょう。
NG構成①:HDD1台
最近のストレージ構成の中で一番ダメなものは、HDD1台の構成です。
HDD1台だと、OSやシステムデータ、アプリをHDDに保存するしかありません。
データ転送速度が遅いので、OSやアプリの起動時、ゲームのロード時に時間がかかることになるので、全体的なパフォーマンスが下がります。
パソコンの起動時間やゲームのロード時間が体感的で分かるレベルで違います。
SATA SSDとNVMe SSDであれば、きちんと計測しないと分からないレベルですが、HDDとSATA SSDの差は体感でも分かりますし、快適さに直結するぐらい違います。
他のパーツの構成によっても違いますが、例えば、OSの起動時間で言うと、NVMe SSDやSATA SSDは5秒前後で、HDDは30~40秒ほどかかります。
ゲームでは起動時やステージが切り替わる際のロード時間などが延びることになるので、結構ストレスになりますね。
2010年頃のSATA SSDが登場し始めた高価な時代であれば、HDDのみという構成もありましたが、今では全く見かけません。
もし、HDD1台のパソコンがあるとしたら、かなり古い売れ残りの中古パソコンとか、パソコンをよく知らない方に「(速度は遅いけど)大容量ストレージ搭載!!」といって売っているようなパソコンだけなので注意しましょう。
用途別のおすすめストレージ構成
さまざまな用途に合わせたおすすめのストレージ構成について解説していきます。
普段使い、ビジネス用途
NVMe SSDの1台構成
ネットサーフィンや動画視聴などの普段使いであれば、データを保存することがあまりないので、容量は256GB、多くても512GBで十分だと思います。
また、ビジネス用途は、自分で作成した文書などのデータを保存すると思いますが、1つ1つのファイルはそれほど大きいサイズのデータではないので、容量としては512GB、1TBほどあれば良いですね。
私はビジネス用途でノートPCを使っていますが、256GBだと3,4年使うと容量不足になったので注意です。
長年使っているとOSなどのシステムファイルが増えてくるので、ある程度余裕のある容量がおすすめです。
ゲーム
① NVMe SSDの1台構成
② NVMe SSDの2台構成
2,3タイトルぐらいのゲームを楽しむユーザーであれば、NVMe SSDの1台構成で、OSとゲームを一緒に保存する形で大丈夫です。
ゲームの容量は、トリプルAタイトルの3Dゲームであれば1タイトルで平均80GB、容量の多いもの150GB程度になります。
1つや少数のタイトルを長く遊ぶタイプであれば、ストレージの容量は、512GB、1TBもあれば十分だと思います。
しかし、512GBだと思いのほかすぐに容量が一杯になるので、1TBあたりがコスパ的にもおすすめですね。
一方で、新作タイトルが出たらどんどん切り替えて色々なゲームを遊ぶという方であれば、NVMe SSDの2台構成にして、OSとゲームを完全に分けるのも良いですね。
ゲームの起動やロード時間の短縮を考えるとゲームを保存する方もNVMe SSDにするようにしましょう。
完全に分けることで次のようなメリットがあります。
- OSとゲームのデータが干渉しにくくなる
OSは日常的にシステムファイルの読み書きや更新(Windows Update など)をします。
ゲームもアップデートやロード時にストレージへ頻繁にアクセスするので、同じストレージだとアクセスが競合してパフォーマンスが低下する場合があります。
分けることで、それぞれが独立してアクセスできるため読み書き速度が安定します。 - 容量管理がしやすい
ストレージを分けることで、システムの空き容量が圧迫されるリスクが減り、管理が容易になります。
システム関連のデータは日々徐々に増えていくので、ゲームをダウンロードする際に空き容量が少なくて保存できない可能性も出てきます。
システムデータを整理するのはなかなか難しいので、最初からストレージを2台にして、それぞれの容量をしっかりと確保しておくのがおすすめです。 - OS再インストール時に影響を受けにくい
もし、OSにトラブルが発生して再インストールする場合でも、ゲームが別のSSDに入っていれば、そのデータは保持できます。
OS用SSDにゲームが混在していると再ダウンロードなどの手間が発生します。
容量としては、OS用ストレージは最低でも512GB、コスパ的には1TBがおすすめです。
ゲーム用ストレージは、ゲームをたくさんプレイするということであればあるほどいいですが最低でも1TB、予算に余裕があると思ったら2TBあたりが良いですね。(3Dゲームを前提に考えています)
同じ3D, 2Dゲームの中でも容量は全然違うのですが、ひとまずどちらを中心に遊ぶかで大枠の目安は付けることができます。
- 3Dゲーム:5GB~150GB(トリプルA級の平均で約80GB)
- 2Dゲーム:数MB~10GB
ケンさん
後は、どのくらいのペースでゲームを購入するのかを踏まえると「ざっくりこのくらいの容量があれば3年は持つな…」という感じで目星を付けれるかなと思います。
もし足りなくなったら、単純にストレージを追加するでも良いですし、あまり遊ばなくなるゲームもあると思うので、それをいったん削除して整理する感じで対応していきましょう。
後々増設も視野に入れている場合は、マザーボードのM.2スロットが搭載分の他に1つ空きができるようにしておきましょう。
動画編集
① NVMe SSDの1台構成
② NVMe SSDの2台構成
③ NVMe SSD + HDDの2台構成
軽く趣味で動画編集するという感じであれば、NVMe SSDの1台構成で十分ですね。
一方で、YouTubeなどの投稿で定期的に動画編集するのであれば、2台構成がおすすめです。
NVMe SSDの2台構成の場合は、OS用と動画編集用でストレージを分けます。
NVMe SSD + HDDの2台構成の場合は、OS用と動画編集用をNVMe SSDに保存して、HDDは編集後にあまりアクセスしなくなった動画編集ファイルを退避させる用のストレージです。
動画編集の作業自体は、素材の読み込みやエンコード時のストレージへの書き込みがあるので、データ転送速度が速いNVMe SSDで行いましょう。
一通り動画編集の作業が終われば基本的にもうアクセスすることがないので、HDDに移動して作業用のNVMe SSDの容量を空けるようにするという運用方法です。
HDDは完成品やアーカイブ保存用という感じですね。
編集後は動画素材を削除する、アップロード後はネット上に保存されるから動画素材も編集後のデータも削除するなど、人によって運用方法が異なり、必要なストレージ容量や構成も変わってくるので、どういう形で運用していくかも考えておきましょう。
大学生向け
NVMe SSDの1台構成
大学生の場合、大学の講義資料や作成したレポートなどが主なデータになってくるかと思います。
資料やレポートであれば、ビジネス用途と同様に、1つ1つのファイルはそれほど大きいサイズではないので、容量としては512GB、多くても1TBで十分です。
256GBでも足りると思いますが、少し心もとないのであまりおすすめできません。
長年使っているとOS周りの容量も増えてきますし、資料やレポート以外に何か保存することを想定するとこの容量では少ないですね。
また、データが一杯になった際に削除するファイルを悩んだりするストレスがありますし、そもそも容量が低いことで容量と価格のコスパが悪くなるので、最低でも512GBが良いかなと思います。
プログラミング
NVMe SSDの1台構成
プログラミング用途であれば、ビジネス用途と同様に、NVMe SSDの512GB、1TBぐらいで大丈夫です。
基本的にはそれほど大きなデータを扱うわけではないので、それほど大容量なストレージは必要ありません。
ケンさん
ただし、大量のデータ、画像を使うようなアプリケーション開発をする場合、そのデータを自分のパソコンに保存して読み込ませることになるので、データを保存するための容量は必要です。
AI・データ分析
NVMe SSDの2台構成
ストレージ構成は、OS・アプリ用とAI・データ分析のためのデータ保存用の2台構成です。
AIやデータ分析をする際は、大量のデータを用意することになるので、データ保存用には1TB, 2TBぐらいは欲しいところです。
どれだけの規模感のことをするかによっても全然違うのですが、AI学習のためのデータや分析データが当初の想定よりもかなり増えてしまうということがあるので、容量は余裕があった方がいいですね。
また、AI・データ分析のためのデータ保存用のNVMe SSDは、ランダムアクセスの速度を重視したものがおすすめです。
Mysqlなどのデータベースを使ってデータを管理する場合は、データの読み書きがランダムアクセスとなります。
学習や分析などでデータを読み込む際は、大量のデータを読み込むことになるので、ここは時間短縮のためにも速い方がいいです。
まとめ:NVMe SSD 1台が圧倒的に多数!
ストレージの構成について、基本的な知識から現在主流なストレージ構成やおすすめなストレージ構成を解説してきました。
改めて重要なポイントをまとめておきます。
- ストレージ構成は「どの規格のストレージを・何台・どう使うか」が重要
- ストレージ規格は NVMe SSD、SATA SSD、HDD の3種類がある
- 現在の主流は、速度・コスパ面からNVMe SSD(Gen4)
- 最近は NVMe SSD 1台構成が約70%と圧倒的に多数
- NVMe SSD + HDD の2台構成は容量重視の用途におすすめ
- HDD単体構成はOSやアプリの動作が遅く推奨されない
- 用途別にストレージ構成と容量を選ぶのが重要
- 用途や今後の拡張も考慮してM.2スロット数を確認する
現在の自作PCやBTOパソコンでは、NVMe SSD(Gen4)1台構成が最も一般的かつバランスの取れた選択肢となっています。
高速なデータ転送速度により、OS起動、アプリやゲームのロード時間が大幅に短縮され、快適な操作性が得られます。
さらに大容量や用途別の利便性を求める場合は、次のような構成にするのが多いですね。
- NVMe SSD 2台構成(速度・容量重視)
- NVMe SSD + HDD構成(コスト重視で大容量確保)
一方で、HDDの単体構成は、OSやアプリの起動やゲームのロードが遅く、現在では推奨されません。
パソコンの用途(ゲーム、動画編集、ビジネス、AIなど)や将来的な拡張性(M.2スロットの確認)も考慮しつつ、最適なストレージ構成を選択しましょう。
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
≫ ツール:自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール