CPUクーラーは、CPUの冷却を担当する重要なパーツです。
CPUには純正品のCPUクーラーが付属している場合がありますが、すべてのCPUに付属しているわけではありません。
特に高性能なCPUや特定のモデルでは、別途購入が必要な場合があります。
- CPUには、CPUクーラーが付属するものと付属しないものがある
- 付属するCPUクーラーを「純正CPUクーラー」「リテールクーラー」と言う
- 別のメーカーが販売しているCPUクーラーを「社外品CPUクーラー」と言う
- 高い冷却性能、静音性が欲しい方は、社外品CPUクーラーにすべし
- CPUクーラーの付属・別売りは、通販サイト、製品仕様、CPUの末尾、箱の奥行きで判断
この記事では、CPUクーラーの付属・別売りについてと付属有無の判断方法について詳しく解説します。
また、CPUクーラーの種類、性能面や互換性の観点からの選び方も解説しています。
≫ 関連記事:自作PCのCPUクーラーの選び方【性能面 / 機能面 / 互換性】
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目次
CPUクーラーの付属・別売りについて
CPUには純正品のCPUクーラーが付属する場合と、付属せず別途購入が必要な場合があります。
CPUには純正品のCPUクーラーが付属
純正CPUクーラー
(リテールクーラー)
CPUには、そのメーカーの純正品のCPUクーラーが付属しています。
このCPUクーラーを「純正CPUクーラー」「リテールクーラー」と言います。
これは、CPUを購入する際に追加でCPUクーラーを購入する必要がないという利点があります。
純正品のクーラーは、メーカーがそのCPUに最適な冷却性能を提供するように設計されています。
そのため、初心者やCPUクーラーに特にこだわりがないユーザーにとっては非常に便利です。
また、純正品のクーラーは取り付けが簡単で、CPUソケットの形状に合っているCPUクーラーなので互換性について考える必要がありません。
ただし、冷却性能は社外品CPUクーラーと比べると低いので、より高い冷却性能により高いパフォーマンスを維持し続けたい場合、高負荷時の静音性を重視したい場合には、別途高性能なクーラーを購入するのがおすすめです。
CPUによってはCPUクーラーが付属せず別途購入
社外品CPUクーラー(空冷)
社外品CPUクーラー(簡易水冷)
CPUによってはCPUクーラーが付属せず、別途購入が必要な場合があります。
さまざまなメーカーが空冷や簡易水冷のCPUクーラーを販売していますが、これらのCPUクーラーを「社外品CPUクーラー」と言います。
特に高性能なCPUやオーバークロックを前提としたモデルでは、標準のクーラーでは冷却性能が不足することが多いため、付属しないことが一般的です。
そのため、付属していないCPUを購入する際には、事前に冷却性能や互換性などをから適切なCPUクーラーを選び、別途購入するようにしましょう。
ケンさん
CPUクーラーの付属・別売りの判断方法
CPUによっては、CPUクーラーが付属・別売りとなるわけですが、自作PCでパーツを選定する際には、CPUクーラーの付属有無を知っておかないと構成が決められません。
そこで、CPUクーラーが付属するのか、しないかの判断方法を解説します。
通販サイトの製品仕様の確認
PCパーツを販売している通販サイトの中には、CPUクーラーの付属有無を記載しているところもあります。
おそらく、この方法が一番分かりやすくて確実だと思います。
ざっと調べたところ、CPUクーラーの付属有無を記載している通販サイトは次の通り。
- パソコンSHOPアーク
- ツクモ
- ドスパラ
- パソコン工房
これだけあれば取り扱っていないCPUはないと思うので、大体はカバーできるのではないかと思います。
では、具体的にどのように記載されているか確認していきましょう。
CPUクーラーが付属していないIntel Core i9 14900Kと付属しているIntel Core i5 14400の2モデルで調べてみました。(画像は14900Kのものです。)
パソコンSHOPアーク、ツクモ、ドスパラでは、付属の有無がきちんと記載されていました。
付属している場合は付属している、付属していない場合は付属していないと漏れなく記載されています。
一方で、パソコン工房は、付属していない時のみその旨を記載しています。
そのため、付属している場合は何も記載されていないようですね。
個人的には、仕様の確認には、パソコンSHOPアーク、ツクモ、ドスパラの3サイトで行うのが良いですね。
もし、その上でCPUの取り扱いがなかったらパソコン工房でも探してみるというのが良いと思います。
どのページも製品仕様一覧やページの真ん中あたりに記載されていることが多いので、チェックしてみてください。
CPUの型番の末尾
CPUの型番の末尾を見ることで、CPUクーラーが付属しているかどうかを判断することができます。
Intel、AMDのCPUメーカーは、型番の末尾に特定の文字を付けることで、クーラーの有無を示しています。
Intel CPUの場合
Intel Core iシリーズの場合は、型番の末尾に”K”, “KF”, “KS”, “XE”, “X”があるとCPUクーラーは付属していません。
基本的に、”K”, “X”はオーバークロック可能な高性能CPUであるため、別途高性能なCPUクーラーの搭載を前提としています。
そのため、社外品CPUクーラーを別途購入する必要があります。
AMD CPUの場合
AMD Ryzenシリーズの場合は、型番の末尾に”X”があるとCPUクーラーは付属していないので、同様に別途CPUクーラーを購入する必要があります。
ただし、特に最近のCPUは絶対ではなく、例外的に末尾に”X”が付いていても、CPUクーラーが付属している場合があるので注意が必要です。
付属しているCPUを別売りと勘違いした場合は、別途CPUクーラーも購入していると思うので、特に追加費用・追加パーツなしに組み立てることはできます。
しかし、「なんだ、付属してるならCPUクーラー買わなくてよかったじゃん…」とか「CPUクーラー買った分のお金を別に回したかった…」となるので、よく確認しておきましょう。
このようにCPUの型番の末尾からCPUクーラーの有無が分かりますが、AMDの場合はたまにこの法則でない時もあります。
ユーザーからすればハッキリして欲しいところではありますが、上記の通販サイトによる確認なども併用しながら確認していきましょう。
AMD CPUの場合は公式の製品仕様の確認
AMDのCPUの場合は、製品仕様にCPUクーラーが付属しているかどうか記載されています。
付属している場合は、General Specifications(一般仕様)の中に、 Thermal Solution(サーマルソリューション)という項目があり、Wraith Stealthと記載があります。
Wraith Stealthは、AMD社が提供するCPUクーラーの一つです。
ただし、そもそもその項目が記載されていないこともありますし、「記載されていない=付属していない」ではなく、付属していても記載がないモデルもあったので確実ではありません。
ケンさん
ちなみに、Intel CPUはそもそもこの項目がないため、公式の仕様ページからはCPUクーラーの付属有無が分かりません。
パッケージの仕様に「サーマル・ソリューション仕様」がありますが、これはCPUクーラーの付属有無のことを書いているわけではないようなので注意です。
CPUの箱の奥行き
CPUの箱の奥行き・サイズで、CPUクーラーが付属しているか、付属していないかを大体見分けることができます。
CPU自体は小さいものなので、CPUのみの場合は薄っぺらい箱になりますし、CPUクーラーが付属している場合は、奥行きのある箱になります。
インテルとAMDでCPUクーラーが付属している場合と付属していない場合の箱を比較してみましょう。
CPUクーラー付属
CPUクーラーなし
CPUクーラー付属
CPUクーラーなし
このように、CPUクーラーが付属している場合、CPUの箱は奥行きがあります。
クーラー自体がCPUと比べて大きいので、その分のスペースが必要になるため箱が大きくなります。
一方、CPUクーラーが別売りの場合、CPU本体と簡単な説明書、保証書などが入っているだけなので、CPUの箱は比較的薄くなります。
このように、CPU箱の奥行きを確認することで、クーラーが付属しているかどうかを簡単に見分けることができます。
まとめ:通販サイトで確認するのが手っ取り早くて確実
CPUクーラーには、CPUに純正品が付属する場合と別途購入が必要な場合があります。
また、付属していたとしても構成やニーズに合わせて、より冷却性能の高い、より静音性の高い社外品のCPUクーラーにするのがおすすめです。
再度、CPUクーラーの付属有無についてのポイントをまとめておきます。
- CPUには、CPUクーラーが付属するものと付属しないものがある
- 付属するCPUクーラーを「純正CPUクーラー」「リテールクーラー」と言う
- 別のメーカーが販売しているCPUクーラーを「社外品CPUクーラー」と言う
- 高い冷却性能、静音性が欲しい方は、社外品CPUクーラーにすべし
- CPUクーラーの付属・別売りは、通販サイト、製品仕様、CPUの末尾、箱の奥行きで判断
CPUにCPUクーラーが付属しているかどうかについては、通販サイトで確認するのが一番分かりやすくて確実だと思います。
次に末尾で確認することもでき、比較的この方法でも判断することができます。
Intel CPUは紹介した法則で見分けることができますし、AMD CPUもある程度見分けることができます。
しかし、最近のAMD CPUは、末尾に”X”が付いていてもCPUクーラーが付属していることもあるので、例外的にこの法則が当てはまらない場合もあるので注意です。
CPUクーラーの種類、性能面や互換性の観点からの選び方も解説しています。
≫ 関連記事:自作PCのCPUクーラーの選び方【性能面 / 機能面 / 互換性】
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
≫ ツール:自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール