ストレージはデータを保存するために必要不可欠なパーツで、人によっては思い出の写真や動画、仕事で使う重要なデータなどを保存していると思います。
このような消えると二度と取り戻せない、または、もう一度作り直せるにしてもかなり時間がかかってしまうデータはしっかりと守っていく必要があります。
私の経験上、パソコンの10個ぐらいあるパーツの中で、SSD・HDDのストレージが一番故障しやすいです。
そのため、ストレージの故障の予兆や健康状態を把握する方法と対策を知っておくことで、データの保護し、故障しても焦らずに対応することができます。
故障してデータが消えたり、故障してから修理したりするよりも、事前に対策することで普段の作業にスムーズに戻ることができるので、時間の節約にもなります。
ケンさん
- ストレージはパソコンパーツの中で最も故障しやすい
- SSDの寿命は5~10年、HDDの寿命は3~5年が目安
- 故障前の症状は、ファイルの読み込み失敗・消失、転送速度低下、フリーズが挙げられる
- HDDは異音がする場合がある
- S.M.A.R.T機能を活用し、健康状態を定期的に確認する
- Crystal Disk Infoなどのツールでストレージの健康状態を簡単に確認できる
- 突然の故障に備えて定期的なバックアップを必ず行う
- 故障前の症状や健康状態が悪い場合はストレージの換装準備
- バックアップは、思い出や重要データを守るための必須対策
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ストレージ(SSD/HDD)の寿命について
ストレージの寿命の基本的なところから、SSDとHDDそれぞれの寿命の目安や影響を与える要因について押さえておきましょう。
ストレージの寿命とは?
ストレージの寿命とは、HDDやSSD、その他のデータ保存装置が設計上の耐久性を超え、正常に動作できなくなるまでの期間を指します。
この寿命は、主にデータの読み書き回数や経年劣化、動作環境などの要因に影響されますが、寿命が尽きると、データの消失やストレージ自体の故障といった問題が発生する可能性が高まります。
そこで、ストレージの寿命を把握するために、ストレージの不調や故障の前兆、または、ストレージの健康状態をモニタリングすることが重要です。
ストレージ以外の故障は、最悪お金を出せば代替品を用意することができますが、ストレージには思い出の写真や動画、重要なデータなど、もう一度作り直す時間も含めてお金では取り返せないものも保存していると思います。
そこで、ストレージの故障の予兆や健康状態を把握する方法と対策を知っておくことでデータを守ることができます。
ケンさん
ストレージ寿命の目安について【一般論 / 経験則】
ストレージの寿命の目安について一般的には次のようになります。
SSD:5〜10年
HDD:3〜5年
ただし、1日の使用時間や読み書き頻度や温度などの使用環境、製品ごとの個体差によっても寿命は大きく変わります。
そのため、3年ぐらいで寿命を迎えることもあれば、10年たっても動いていることもあります。
ケンさん
私はPC歴20年以上、今までに6,7台のパソコンを1日12時間以上使うヘビーユーザーです。
故障や不具合は何回も経験してきましたが、この経験則から言うとストレージが一番故障しやすいです。
私の場合は、ストレージを複数搭載することが多いので、CPUやGPUなどの1つしか搭載しないパーツと比べて、そもそも絶対数が多いため壊れやすいと感じるだけかもしれませんが、今までで3,4台ぐらいは故障していると思います。
故障したストレージの動作時間を見ると、時間で言うと大体20,000~30,000時間になってくると故障しやすくなるかなという印象です。
1日あたりの使用時間に換算すると次のようになります。
1日あたりの使用時間 | 20,000時間まで | 30,000時間まで |
---|---|---|
4時間 | 13年 | 20年 |
8時間 | 6.8年 | 10年 |
12時間 | 4.5年 | 6.8年 |
これより短い3.5年で故障したこともあるので、あくまで目安と考えてください。
社会人の方で仕事終わりに趣味でパソコンをするという方であれば、1日に4時間ぐらい、多くても8時間ぐらいになると思うので結構な年数持つと思います。
そのため、ストレージの寿命はあまり考えなくていいのかなという気はしています。
ただし、ストレージの寿命は大丈夫でも、OSやスペック面での寿命が先に来ると思うので、使用用途にもよりますが、ずっと同じパソコンを使い続けるのは難しいです。
≫ 関連記事:自作PCの寿命を様々な観点から解説【大体3~10年】
ちなみに、ストレージ以外の故障で言うと、2in1のタブレットPCでバッテリーが膨張したり、充電ポートが使えなくなったりと電源回りが故障したことはありますが、それと以外のCPUやGPU、マザーボードが故障したことはまだありません。
過去にAI学習でCPU・GPUの使用率が90%以上の高負荷状態で、1日24時間を2,3か月間動かし続けたことがありますが、何の故障もなく現役で使っています。
なので、ストレージ以外のパーツは案外丈夫なのかなと思っています。
ただ、最近友人でGPUが不調って話を聞いたので、まぁ潰れる時は潰れるって感じですね。
バスタブ曲線
機器や部品の故障率を時間の経過に伴って表したグラフのことバスタブ曲線と言いますが、ストレージにもバスタブ曲線が当てはまります。
バスタブ曲線は、初期故障期間、偶発故障期間、摩耗故障期間の3つの区間に分かれます。
それぞれの区間の特徴は次の通りです。
- 初期故障期間(導入期)
製品の使用開始直後に起こる故障が多く、メーカーの保証や交換対応が多い時期。
主に製造上の不具合や設計ミス、初期不良が原因で、時間の経過とともに故障率が低下します。 - 偶発故障期間(安定期)
故障率が安定し、非常に低い値で推移する期間。
正常に動作している製品の大部分がこの期間に該当します。
主な原因は外部環境や偶発的な要因によるもので、確率的に発生します。 - 摩耗故障期間(寿命期)
製品の寿命が尽きる時期で、使用や経年劣化により故障率が増加します。
主な原因は部品の摩耗や老朽化、使用限界の到達です。
グラフの通り、パソコンを使い始めた直後の初期不良と経年劣化による摩耗故障の区間で故障率が高くなっています。
初期不良に関してはパソコンやストレージの保証があるはずなので大丈夫だとして、問題は経年劣化の方です。
使用時間によって大きく変わりますが1日12時間以上使うヘビーユーザーであれば、ストレージも同じように、5年ぐらい使うと摩耗故障期間に入ってきます。
そうすると故障率が指数関数的に高まるため、後程解説するストレージの故障直前の症状が発生したり、健康状態が悪くなったりする可能性も高くなります。
仮に症状がなく、健康状態が正常でも、そろそろ寿命が来るかもというのは頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
また、バックアップとを今まで一度も取ったことがない場合は、この機会にどのデータをバックアップしなければいけないのかを検討し、一度バックアップをしておくことをおすすめします。
ストレージの寿命に関わる要素
ストレージの寿命に関わる要素としては、SSDとHDDで設計や構造が違うため異なります。
SSDの場合
SSDの寿命に関わる要素は、主に次の通りです。
- 書き込み耐久性
メモリセルには書き込み回数の制限があり、これを超えるとデータの書き込みが困難になります。 - 経年劣化
フラッシュメモリセルが時間の経過とともに電子リークを起こし、データ保持能力が低下します。 - 書き込み分散の効率
ウェアレベリング技術により、セルの均等な使用ができないと特定のセルが早期に劣化します。 - 使用温度
高温環境で使用するとセルの劣化が早まり、SSDの寿命が短くなります。 - 電力供給の安定性
突然の電源断や不安定な電力は、SSD内部のデータ管理に問題を引き起こします。 - コントローラの劣化
データの読み書きを管理するコントローラが故障するとSSD全体の動作に影響します。 - ファームウェアの問題
ファームウェアのバグや更新不足は、データの管理に支障をきたします。 - 使用頻度
頻繁な書き込みや連続動作は、SSDの書き込み回数制限を早く消費します。
データを保存する部品としてフラッシュメモリが使われていますが、これには書き込み回数の上限があるため、書き込みを頻繁に行う環境では寿命を縮めてしまうことになります。
とは言え、寿命を延ばすために書き込み回数を気にしていると色々作業に支障が出てくるので、そこは気にしなくて大丈夫なのです。
また、普段使い、ビジネス、ゲームや動画編集など一般的な用途であれば、極端に書き込み回数が多いわけでもないので問題ありません。
それでも気になる場合は、ストレージを選ぶ際に、耐久性を示す指標「TBW」「DWPD」を見て選ぶと良いでしょう。
- TBW(Total Bytes Written)
SSDが耐えられる総書き込みバイト数を示します。
例えば、TBWが150TBのSSDは、150TBのデータを書き込むことができるという意味です。 - DWPD(Drive Writes Per Day)
SSDの容量に対して1日に何回書き込みが可能かを示す指標です。
例えば、DWPDが1の場合、SSDの全容量に相当するデータを1日に1回書き込むことができるという意味です。
ただし、摩耗等による経年劣化とは別の話なので、TBWの上限に達するまで寿命があるから安心というわけではないので注意です。
また、使用時の温度が高すぎると劣化を早めてしまいます。
SSDには、主にNVMe SSDとSATA SSDがありますが、この内、NVMe SSDはデータ転送速度が速い分、温度も高くなりがちです。
そのため場合によっては、ヒートシンク付きのM.2スロットがあるマザーボードを選んだり、後付けてヒートシンクを付けるといった対策が必要です。
HDDの場合
HDDの寿命に関わる要素は、主に次の通りです。
- 機械的摩耗
ディスクを回転させるためのモーターやヘッドの物理的な動作部品が、長期間の使用で摩耗して動作不良を引き起こします。 - プラッタの磁気劣化
プラッタに記録された磁気情報が経年劣化で弱まり、読み取りが困難になります。 - 動作時間
通電時間や連続稼働時間が長いと、摩耗や熱による劣化が進みます。 - 衝撃や振動
衝撃や振動でヘッドがプラッタに接触し、物理的な損傷が発生します。 - 電源の安定性
電圧の変動や突然の停電は、内部の動作やデータの整合性に悪影響を与えます。 - 塵や異物の侵入
密閉性が失われると内部に異物が侵入し、摩耗や故障を引き起こします。
通常の使い方であればまずあり得ないですが、強い衝撃などを加えると密閉性が失われる可能性があります。
この中で一番気を付けたいのは衝撃や振動ですね。
最近では、HDDを搭載する機会も減り、メインストレージがNVMe SSDになるかと思いますが、デスクトップパソコンで複数台ストレージを搭載したい際に、2,3台目以降にHDDを搭載するというパターンはあるかと思います。
デスクトップパソコンなので本体自体を動かすことは基本ないと思いますが、引っ越しや模様替えなどでパソコンを動かす際には衝撃や振動に注意しましょう。
ストレージ(SSD/HDD)の故障直前の症状
ストレージの故障前兆として現れる様々な症状について、詳しく見ていきましょう。
全てのストレージで故障前にこの症状が現れるとは限らないので注意してください。
また、これらの問題が頻繁に起こるようであれば、すぐに作業を中断して、ストレージのバックアップを取り、新しいストレージへの換装を検討しましょう。
ファイルの読み書きエラー
ファイルの読み書きエラーは、ストレージの寿命が近づいている可能性を示す重要な兆候です。
特に、SSDやHDDが正常に動作している場合、ファイルの読み込みや書き込みが突然失敗することは稀です。
しかし、ストレージが劣化してくると、データの読み書きに問題が発生しやすくなります。
例えば、ファイルを開こうとしたときにエラーメッセージが表示されたり、保存したはずのデータが消えてしまったりすることがあります。
これらの症状は、ストレージの物理的な損傷や内部のメモリセルの劣化が原因であることが多いです。
特にSSDの場合、書き込み回数が限られているため、頻繁にデータを書き換えると寿命が短くなることがあります。
HDDでは、ディスクの回転部分やヘッドの故障が原因でエラーが発生することがあります。
ケンさん
データ転送速度の低下
データ転送速度の極端な低下は、ストレージの寿命が近づいている可能性があります。
特に、SSDやHDDが通常よりも遅くなったと感じる場合、これは内部のメモリセルや機械的部品が劣化していることを意味するかもしれません。
SSDでは、フラッシュメモリの書き換え可能回数が限界に近づくことで書き込みや読み込みの速度が低下したり、ウェアレベリング(メモリセルの寿命を均等にする技術)の効果が追いつかなったりします。
一方、HDDでは、ディスクの回転速度が不安定になったり、ヘッドの動きが鈍くなることがあります。
これらの症状は、データの断片化や物理的な摩耗(モーターやヘッドの寿命)によるものです。
異音がする(HDDの場合)
異音がする場合、HDDの寿命が近づいている可能性があります。
HDDは内部に回転するディスクと、それを読み書きするヘッドを持っています。
通常、これらの部品は静かに動作しますが、摩耗や故障が進行すると異音が発生することがあります。
特にカチカチ、ガリガリといった音が聞こえる場合は注意が必要です。
これらの音は、ヘッドがディスクに接触している、もしくは正常に動作していないことを示しているかもしれません。
ケンさん
一方SSDは、HDDと違いモーターやヘッドなどの駆動部分がないため、正常時、異常時に関わらず音はしません。
ファイルが消失する
SSDやHDDが故障する直前には、保存したはずのファイルが突然見つからなくなることがあります。
これは、ストレージ内部のデータ管理に問題が生じていることを意味します。
SSDの場合、フラッシュメモリの劣化が進むと、データの書き込みや読み出しが正常に行えなくなり、結果としてファイルが消えることがあります。
一方、HDDでは、ディスクの物理的な損傷や磁気ヘッドの故障が原因でデータが失われることがあります。
ケンさん
PCが頻繁にフリーズする
SSDやHDDが故障に近づくと、データの読み書きが正常に行えなくなり、システム全体の動作が不安定になることがあります。
これにより、PCが突然応答しなくなったり、動作が遅くなったりすることが頻繁に発生します。
システムが動作しなくなると、そもそもバックアップ先にデータをコピーすることも難しくなるため、何とか動いているうちに早急にバックアップを取る必要があります。
ケーブルの破損による接続不良
ケーブル破損による接続不良は、ストレージ自体の故障ではありませんが、今挙げてきた症状と似たような症状が発生します。
ストレージ自体が故障しているように見える場合もあるため、原因を特定するのが難しいケースがあります。
そのため、上記のような症状が出た場合は、バックアップを取ることも重要ですが、本当にストレージが故障しているのか、それともケーブルが故障しているのかの原因の切り分けをしっかりしておく必要があります。
ケンさん
接続不良の主な症状としては、データ転送速度の低下、断続的な接続切れ、エラーの頻発があります。
ストレージがシステムに認識されなくなったかと思えば、再起動すると復旧したりといったことが繰り返されることがあります。
また、ファイルのコピー中にエラーが表示されたり、ファイル自体が破損して開けなくなることがあります。
ケーブル破損の主な原因としては次のようなものがあります。
- 物理的なダメージ
ケーブルが強く曲げられたり、引っ張られたりすることで内部の配線が切れたり劣化したりすることがあります。
また、PCケース内でケーブルが他の部品と干渉してダメージを受けることもあります。 - 経年劣化
長期間使用していると、ケーブル内部の金属部分が酸化したり、被覆部分が脆くなったりすることがあります。
これにより、接触不良や断線が発生しやすくなります。 - 接続端子の摩耗
ケーブルを頻繁に抜き差しすることで、コネクタ部分が摩耗し、接続が不安定になることがあります。
私の場合は、ケーブルのコネクタ部分に無理な力がかかって、その負荷が長年積み重なってコネクタが割れ、ケーブルが外れた感じです。
SATAケーブルは、1本のケーブルに対して等間隔に3個ぐらいのコネクタが付いていると思います。
この間隔が私の使っていたPCケースの3.5インチドライブの間隔と微妙に合わず、1個だけの接続であればよかったのですが、2つ接続するとなると少し無理して繋げる必要がありました。
その結果、コネクタ部分に無理な力がかかって破損したという感じですね。
そのため、ストレージの故障の前兆があった時は、ケーブルが破損していないかも見ておきましょう。
対策としては、ケーブルを交換するだけでいいので比較的簡単です。
ただし、無理にケーブルを繋げている場合は、また同じことになりかねないので、その部分を解消する形で接続できないかも検討しておきましょう。
ストレージ(SSD/HDD)の寿命診断と対策
ストレージの健康状態や寿命を把握するための機能やツール、データ保護のための対策について説明していきます。
ストレージのS.M.A.R.T機能
S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology)とは、ストレージの健康状態を監視するための技術でSSDやHDDに組み込まれています。
この技術は、ストレージの故障を予防的に検知するために設計されており、早期に異常を検出してデータ損失を防ぐことが主な目的です。
これ活用することで、ストレージの故障を未然に防ぎ、データの損失を回避することができます。
具体的には、S.M.A.R.T機能はストレージの温度、読み書きエラーの頻度、通電時間などのさまざまなパラメータを監視しています。
これらの情報をもとに、ストレージの健康状態を評価し、寿命が近づいているかどうかを判断することができます。
≫ 関連記事:ストレージ(SSD/HDD)の健康状態や換装目安が分かる「S.M.A.R.T.」について
Crystal Disk Infoで健康状態をチェック
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S.M.A.R.T.自体はあくまで値を”監視”するためのもので、ストレージの健康状態を”分析”、”報告”するのはツールによるものです。
そのため、S.M.A.R.T.に対応しているからと言ってストレージ自体が健康状態を判断・報告してくれるわけではありません。
その分析や報告などをしてくれるツールとしておすすめなのが「Crystal Disk Info」です。
ケンさん
Crystal Disk Infoは、S.M.A.R.T.情報をもとに、ストレージの健康状態を「正常」「注意」「異常」「不明」の4つで判断してくれます。
元のデータを見ても何が書いてあるか分からないし、素人にはどこの値がどうなったら故障になるのか判断できないので、こういった判断した上で4つのステータスに落とし込んでくれるのはありがたいです。
判断基準も論文に基づいて設定されているのでかなり信用できるかなと思います。
ケンさん
ただし、“正常”でも急に故障したケースもあるので、これだけに頼ることはせず、定期的にバックアップをしておくことが大切です。
また、ツールを常駐させることができ、健康状態が変わると通知してくれる機能もあるので便利ですね。
S.M.A.R.TやCrystal Disk Infoについてはこちらで詳しく解説しています。
≫ 関連記事:ストレージ(SSD/HDD)の健康状態や換装目安が分かる「S.M.A.R.T.」について
定期的なバックアップと換装準備
ストレージの故障前の対策としては次の2つです。
- 定期的なバックアップ
- ストレージの換装準備
もし、ストレージの故障前の症状が現れたり、Crystal Disk Infoなどのツールで健康状態が悪いと分かったりした時に、進めている作業を中断して、これらの対策をする必要があります。
作業が中断されて、データを保護するための色々な作業を強いられるのは面倒と思われるかもしれませんが、故障してからだとデータが消えてしまったり、慌てて作業したりすることになるので、結果的にもっと面倒なことになります。
定期的なバックアップについては、ストレージの故障の前兆が出ている、出ていない関わらず普段からやっておきたいことです。
故障の前兆や健康状態が分かると言っても、私の経験上、全く何の前触れもなく故障することもあるので、前兆や健康状態だけを頼りにするのはおすすめできません。
そうなると突然の故障がきてもデータを保護するために、やはり、定期的なバックアップが必要になってきます。
Google Driveで常に同期を取ったり、何かしらの作業がひと段落終えたら、まとめてUSBメモリにバックアップを取ったり、バックアップソフトで別の物理ストレージにコピーするように設定したりと色々な方法があります。
また、ストレージの故障が幸運にも前兆や健康状態で予め分かった場合は、ストレージを換装する準備を進めておきましょう。
故障するストレージの規格に合わせて、新しいものを購入する必要がありますし、ストレージの容量やデータ転送速度についても、せっかくだし性能アップしたものにしようかとか検討するかもしれません。
このように、定期的なバックアップとストレージの換装準備は必須なので、もしストレージが故障しそうになった時に備えて覚えておきましょう。
まとめ:定期的なバックアップはガチで重要
ストレージ(SSD/HDD)の寿命や、故障の前兆、そして対策について解説しました。
改めて重要なポイントをまとめておきます。
- ストレージはパソコンパーツの中で最も故障しやすい
- SSDの寿命は5~10年、HDDの寿命は3~5年が目安
- 故障前の症状は、ファイルの読み込み失敗・消失、転送速度低下、フリーズが挙げられる
- HDDは異音がする場合がある
- S.M.A.R.T機能を活用し、健康状態を定期的に確認する
- Crystal Disk Infoなどのツールでストレージの健康状態を簡単に確認できる
- 突然の故障に備えて定期的なバックアップを必ず行う
- 故障前の症状や健康状態が悪い場合はストレージの換装準備
- バックアップは、思い出や重要データを守るための必須対策
ストレージは、パソコンのパーツの中で1番故障しやすいパーツで、3~5年ぐらいの消耗品と考えてもいいぐらいと思っています。
そのため、故障の予測や対策、故障した時にどうすればいいのかは向き合うことになる可能性が高いので、故障した時に慌てないためにも知っておくべきです。
症状やツールによって故障は予測できることもあれば、何の前兆もなく故障する場合があるため、対策として定期的なバックアップは絶対に必要です。
ゲームなどの再度インストールすれば元に戻るデータは消えても良いですが、思い出の写真や動画といった失うと二度と手に入らないデータ、資料などもう一度作ろうと思うとかなり時間がかかってしまうようなデータは、バックアップしておいた方が良いですね。
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
≫ ツール:自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール