トラックボールマウスは、指先や手のひらでボールを転がしてカーソルを操作するマウスです。
手首や腕への負担が少なく、長時間の作業でも疲れにくいですし、デスクが狭い場合でも省スペースで使えるのが大きなメリットです。
実際にトラックボールマウスを使ってみた感想も交えつつ、トラックボールマウスの基本的な特徴やメリット・デメリット、選び方やおすすめモデルなど分かりやすく解説していきます。
- トラックボールマウスは手首や腕への負担が少なく長時間作業に向いている
- 省スペースで使えるため、狭いデスクでも快適に操作可能
- カーソル・ドラッグ操作が滑らかで精密な作業に適している
- 親指・指先・手のひらなど操作タイプがある
- 腱鞘炎予防にも効果があり、エルゴノミクス設計が多い
- 慣れるまで時間がかかるが、操作に慣れれば快適
- 価格はやや高めで選択肢も少なめ
- ゲーム用途には不向きな場合が多い
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目次
マウスのトラックボールについて
マウスのトラックボールに関する基本的な特徴や使い方、どんなユーザーや用途に適しているかについて解説していきます。
マウスのトラックボールとは?
トラックボールマウスは、本体に大きめのボールが内蔵されていて、それを指先や親指で転がすことでパソコンのカーソルを動かす入力デバイスです。
さらに、トラックボールは細かい動きや精密なカーソル操作がしやすいので、グラフィックデザインやCAD、映像編集など、細かい作業が多い分野でも重宝されています。
形状やボールの位置にもいくつか種類があり、用途や好みに合わせて選ぶことができます。
- 親指で操作するタイプ
- 人差し指・中指で操作するタイプ
- 手のひらで操作するタイプ
腱鞘炎や手首の痛みが気になる方にもおすすめで、人間工学(エルゴノミクス)を意識した設計の製品も多く出ています。
通常のマウスとの違い
一般的なマウスの場合は本体ごと机の上で動かしてカーソルを移動させますが、トラックボールは本体を動かす必要がありません。
そのため、手首や腕をほとんど動かさずに済むので、長時間使っても疲れにくいのが特徴です。
腱鞘炎や疲労の予防にも繋がります。
また、トラックボールの場合は、マウス自体を動かす必要がないため、デスクのスペースが狭い場合でも快適に使うことができます。
一方で、一般的なマウスと比べて操作感が全然違うため、最初は操作感に違和感を感じることが多いですね。
ケンさん
トラックボールの基本構造と仕組み
トラックボール部分は、本体に大きく露出したボールがあり、その動きを検知するセンサーで構成されています。
それ以外のクリックやスクロールなどは通常のマウスと変わりありません。
ボールを回すことで、内部のセンサーが上下左右、斜め方向を検知し、カーソルに反映することで操作することができます。
センサーは昔は機械式(ローラー式)が主流でしたが、今は光学式センサーが一般的になっていて、これによって精度が上がり、メンテナンスも楽になっています。
トラックボールの操作方式について
主な操作方式としては、親指でボールを動かすタイプ、人差し指や中指で操作するタイプ、手のひら全体でボールを回すタイプの3種類があります。
操作方式 | 画像 | 特徴 |
---|---|---|
親指操作型 | ![]() | ・トラックボールを親指で操作する ・一般的なマウスの形状に近い ・比較的操作に慣れやすい ・細かい動きが得意 |
人差し指操作型 | ![]() | ・トラックボールを人差し指や中指で操作する ・本体中央や上部にボールが配置されている ・精密な操作がしやすい ・左右対称のデザインが多い |
手のひら操作型 | ![]() | ・大きなトラックボールを手のひら全体で操作する ・長時間の使用でも疲れにくい ・広い範囲のカーソル移動が可能 ・設置スペースがやや大きい |
トラックボールの中でも、一般的かつ導入しやすいモデルとしては 親指操作型です。
一般的なマウスに形状が近いため、乗り換えのハードルが低く、初めてトラックボールを使うユーザーでも比較的短い時間で慣れることができるのが魅力です。
また、比較的手頃な価格帯の製品も多い上、選択肢も多いので、他の機能やボタンなどのこだわり部分を含めて選べる可能性が高いです。
どんな人におすすめか
トラックボールマウスは手首や腕を大きく動かす必要がなく、負担をかなり軽減できるのが特徴です。
そのため、ビジネス用途、プログラマー、ライターの方など長時間パソコン作業をするユーザーにおすすめですね。
また、デザイナーや設計者、イラストレーターなど、細かいカーソル操作が求められるクリエイティブ系の仕事にも相性が良く、精密な作業がしやすい点も大きな魅力と言えるでしょう。
腱鞘炎や手首の痛みなど、マウス操作による体の不調が気になる方や予防を意識している方にも向いています。
トラックボールマウスのメリット
トラックボールマウスのメリットについて詳しく解説していきます。
手首や腕への負担が少ない
トラックボールマウスの大きな特徴は、手首や腕への負担が少ない点です。
トラックボールマウスは本体を動かす必要がなく、指先でボールを転がすだけでカーソル操作ができるため、手首や腕の動きが最小限で済みます。
その結果、腱鞘炎や手首の痛み、肩こりといったリスクを抑えることができます。
一方で、一般的なマウスの場合、カーソルを動かすたびに手首や腕全体を動かす必要があり、長時間の作業では筋肉や関節に負担がかかりやすくなります。
ケンさん
長時間作業でも疲れにくい
手首や腕への負担が軽減されるので、長時間作業しても疲れが溜まりにくくなります。
特に、デスクワークやクリエイティブ作業などマウスを長時間使う方にとっては、腱鞘炎や肩こり、手首の痛みといった慢性的なトラブルの予防にもつながります。
精密なカーソル操作が可能
トラックボールの場合はほとんど手を動かさず、指先だけで細かい動きができるのが特徴です。
そのため、画像編集やCAD、グラフィックデザインなど、ピクセル単位での微調整が必要な作業でも高い精度で操作できます。
実際に記事に使う画像をピクセル単位でトリミングしてみたところ、確かに細かい作業はやりやすいですね。
通常のマウスと比較して、カーソル操作やドラッグ操作が滑らかなので、やりやすくなった気がします。
ただし、劇的に変わるというわけではなく、少しだけ操作しやすくなった(早くなった)かなという印象ですね。
一般的なマウスでも正直細かい作業はできると思うので、このメリットに期待しすぎるのは良くないかもしれませんが、一度試してみるのはありですね。
ケンさん
省スペースで使える
トラックボールマウスは本体を動かさないので、デスクが狭い場合や書類や他の機器が多くてスペースが限られている環境でも快適に使えるのがメリットです。
一般的なマウスは本体ごと動かすため、ある程度のスペースが必要ですが、トラックボールマウスはそのスペースが必要ありません。
自宅などの整った環境であれば基本的に十分なスペースがあると思いますが、突発的にパソコンを使いながら、資料などを見るというときにスペースが狭くなる場合もあります。
何か調べものをしつつ、手元で作業したい場合に、色々デスクに出して狭くなるケースも考えられます。
また、自宅以外でも、カフェや新幹線など作業スペースが限られる場所でも扱いやすく、持ち運びにも適しています。
ケンさん
トラックボールマウスのデメリット
トラックボールマウスのデメリットについて詳しく解説していきます。
慣れるまで操作に時間がかかる
トラックボールマウスは、一般的なマウスとは操作方法が大きく異なるため、最初は戸惑う方も多いかと思います。
指先や手のひらでボールを回してカーソルを動かすので、この独特な操作感に慣れるまで時間がかかります。
また、トラックボールマウスは指先の細かい動きで操作するため、最初は細かい作業や素早いカーソル移動が難しく感じることもあります。
例えば、画像編集や細かいドラッグ&ドロップなど、精密な操作が必要な場面では、慣れるまでは作業効率が一時的に落ちることもあるでしょう。
さらに、トラックボールにも親指操作型・人差し指操作型・手のひら操作型などいくつか種類があり、自分に合ったタイプを見つけるまで試行錯誤が必要になる場合もあります。
選択肢が少なく価格が高め
トラックボールマウスは、一般的なマウスと比べて選択肢がかなり少なく、価格もやや高めになりがちです。
これは、トラックボールマウスが通常のマウスとは異なる構造や専用パーツを使っているため、どうしても製造コストが上がりやすいのが主な理由です。
また、使っている人が少なく需要も限られているので、大量生産によるコストダウンも難しい状況です。
そのため、各メーカーが出しているモデル数も少なく、デザインやサイズ、ボールの位置(親指・人差し指・中央など)、ボタン数、無線・有線といったバリエーションもあまり多くありません。
さらに、同じくらいの性能の普通のマウスと比べると、トラックボールマウスは2倍くらいの価格差が出ることも珍しくないです。
エントリーモデルで比較すると、普通のマウスは1,000~2,000円程度ですが、トラックボールマウスは、4,000円~となります。
自作PCツールで、トラックボールマウスを検索することができ、価格やデザイン、機能などの仕様を一覧で見ることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
ゲーム用途には向かないことが多い
トラックボールマウスは、ゲーム用途、特にFPSやアクションゲームのように素早い動きや高精度なエイムが求められるジャンルには、あまり向いていません。
理由としては、手首や腕全体を使って素早く大きく動かせる通常のマウスと比べて、急な方向転換や瞬時の反応がやりづらいからです。
また、トラックボールは細かい微調整には強いものの、連続して大きく動かしたり、高速な操作が必要な場面では、ボールの慣性や指の可動域の制限によって操作性が落ちやすい傾向があります。
さらに、トラックボールマウスは一般的なゲーミングマウスのような高精度センサーやカスタマイズ可能なボタン、高いポーリングレートなど、ゲームプレイをサポートする機能が少ない場合が多いのもデメリットです。
ケンさん
こういった理由から、快適に、あるいは競技的にゲームを楽しみたい場合は、一般的なマウスやゲーミングマウスを選んだ方が無難だと思います。
おすすめのトラックボールマウス紹介
おすすめのトラックボールマウスについて解説していきます。
ケンさん
エレコム M-XT3DRBK-G
親指操作型で一般的なマウスと形状やボタンの位置などが似ているので比較的すぐに慣れると思います。
また、薬指の位置にファンクションボタンが設けられており、専用のソフトウェアでカスタマイズできるので、よく使う機能やショートカットキーなどを割り当てることでより効率的な作業かできます。
エレコム M-HT1DRXBK
5,500円前後とM-XT3DRBK-Gよりも少し高いですが、ファンクションボタンが3つあるモデルです。
より自由度の高いカスタマイズが可能で、よく使う機能やショートカットがたくさんある方であれば、こちらがおすすめですね。
他にも、自作PCツールで、価格やボタン数、その他の仕様などで絞り込むことができるので、ぜひ参考にしてみてください。
トラックボールマウスのメンテナンス方法
トラックボールマウスを快適に使うための基本的なメンテナンス・掃除方法を解説していきます。
長く使っていると、センサー周辺にホコリや皮脂、細かいゴミが溜まることで、カーソルの動きが鈍くなったり、誤動作が起きることがあります。
掃除のための準備
トラックボールマウスのボール部分は、定期的に取り外して掃除してあげることで、長く快適な操作感を維持できます。
まずは、マウス本体の電源をオフにし、USBケーブルやワイヤレスレシーバーも外しておきましょう。
次に、マウスを裏返して、ボール部分をやさしく押すか、少し力を入れると外すことができます。
トラックボールの掃除
取り外したボールは、メガネ拭きや柔らかいクロスなど繊維が細かい布で表面の汚れや皮脂をやさしく拭き取ります。
皮脂などが拭き取りづらい場合は、アルコールを少しだけ含ませて拭くとよりきれいになります。
センサーと支持球の掃除
続いて、ボールが収まっていた内部の受け皿やセンサー部分も掃除しておきます。
綿棒やエアダスターを使って、ホコリやゴミをやさしく取り除きましょう。
特に、センサー部分や支持球(ボールを支える3点の突起部分 / 画像の小さな白色球の部分)はゴミが溜まりやすいので、細かい部分まで丁寧に掃除しておくのがポイントです。
ゴミが残っていると、ボールの動きが悪くなったり、センサーの反応が鈍くなったりする原因になります。
掃除が終わったら、ボールを元の位置に戻して、しっかり回転するか、動作に違和感がないかを確認しましょう。
まとめ:長時間作業・手の負荷軽減、精巧な操作に強みはあるが慣れるのに時間がかかる。
この記事では、トラックボールマウスの特徴やメリット・デメリット、どんな人や用途に向いているか、メンテナンス方法などについてまとめました。
改めて重要なポイントをまとめておきます。
- トラックボールマウスは手首や腕への負担が少なく長時間作業に向いている
- 省スペースで使えるため、狭いデスクでも快適に操作可能
- カーソル・ドラッグ操作が滑らかで精密な作業に適している
- 親指・指先・手のひらなど操作タイプがある
- 腱鞘炎予防にも効果があり、エルゴノミクス設計が多い
- 慣れるまで時間がかかるが、操作に慣れれば快適
- 価格はやや高めで選択肢も少なめ
- ゲーム用途には不向きな場合が多い
トラックボールマウスは、本体を動かす必要がなく指先だけで操作できるため、手首や腕への負担が軽く、長時間の作業に適しています。
省スペースで使用できる点や精密なカーソル操作が可能な点も大きな魅力です。
特に、クリエイティブ系の業務や、腱鞘炎予防を意識するユーザーにとっては有効な選択肢となるでしょう。
一方で、操作方法に独特のクセがあり、慣れるまでに時間がかかる点や選べる機種が限られている点には注意が必要です。
初めて導入する際は、自分の使い方に合ったタイプを見極め、段階的に慣れていくことがポイントです。
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