自作PCにWi-FiやBluetoothを追加する方法は4つあるので、自分に合ったものが選べるように、特徴を解説していきます。
また、まだWi-FiやBluetoothを導入しようか決めかねている方向けに、自作PC、デスクトップパソコンに無線通信を入れるメリット・デメリットも紹介していきます。
使用用途によっては、ネットワークも周辺機器も有線の方が良い場合もあるので、それも含めて検討してみてください。
- マザーボード、拡張カード、M.2カード、USBアダプターの4種類のパーツで追加できる
- Wi-Fiのメリット:配線の簡素化、LANケーブルの初期設置が不要
- Wi-Fiのデメリット:接続の安定性、速度の低下
- Bluetoothのメリット:配線の簡素化、マウスのケーブルの抵抗感がない、無線イヤホンで利便性向上
- Bluetoothのデメリット:電波干渉の影響
ケンさん
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
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目次
自作PCにWi-Fi・Bluetoothを追加するPCパーツ
自作PCにWi-Fi・Bluetoothを追加する方法には大きく分けて4パターンあります。
これらの方法で、デスクトップPCでもノートPCのようにWi-Fiネットワークに接続したり、Bluetoothデバイスとペアリングしたりすることができます。
Wi-Fi・Bluetooth対応のマザーボード
マザーボードの中には、Wi-Fi・Bluetooth機能付きのマザーボードがあるので、これを選ぶだけで簡単に無線通信機能を追加することができます。
対応していればWi-Fi・Bluetoothの両方の機能が付いていることがほとんどで、どちらかだけということはないと思います。
特に、最新のマザーボードは高速なWi-Fi 6やBluetooth 5.0に対応しているものが多く、安定した通信環境を提供します。
他の方法だと別途パーツが必要なので、パーツ点数も増えますし、見た目もごちゃごちゃしてくるので、スッキリさせたい方はマザーボードがおすすめですね。
マザーボードのインターフェースに、アンテナを付けるコネクタがあるので、付属しているアンテナを付ければOKです。
自作PCの見積もり、パーツの互換チェック、電力計算できるツールを開発しているのですが、Wi-Fi付きのマザーボードも探せるので、ぜひ活用してみてください。
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Wi-Fi・Bluetoothの拡張カード
PCI Expressスロットに接続するWi-Fi・Bluetooth拡張カードで追加する方法です。
こちらも、Wi-FiとBluetoothの両方に対応していることがほとんどです。
拡張カードは、PCI Expressスロットに差し込むだけで簡単に取り付けられ、ドライバのインストールも自動で行われることが多いです。
スロット形状には4種類ありますが、Wi-Fi・Bluetoothの拡張カードであれば、PCI Express x1スロットであることが多いです。
必ずしもマザーボード側と同じである必要はなく、大きいPCI Expressスロットにも差し込むことができるので、何かしらスロットが空いていれば搭載することができますね。
最新のWi-Fi 6やBluetooth 5.0に対応したモデルもあり、高速で安定した通信が可能です。
TP-Linkは、あまり聞いたことのない方も多いかもしれませんが、TP-Linkは世界シェアNo.1のWi-Fi機器メーカーで、通信機器業界だとかなり有名です。
私は、拡張カードや後述するWi-Fi, BluetoothのUSBアダプタを計5個ぐらいありますが、十分な品質なので安心してください。
Wi-Fi・BluetoothのM.2カード
Wi-Fi・BluetoothのM.2カードは、マザーボードのM,2スロットに搭載する拡張カードです。M.2カードは省スペース設計のため、他のPCパーツとの干渉も少なく、内部のエアフローを妨げることもありません。
M.2カードの取り付けは比較的簡単で、対応するM.2スロットに差し込み、アンテナを自作PCの裏側に設置するだけで完了します。
さらに、M.2カードは多くのマザーボードで標準的にサポートされており、ドライバのインストールも簡単です。
ただし、マザーボードとM.2カードを選ぶ際には次の点に注意する必要があります。
- マザーボードに、Key-A、または、Key-EタイプのM.2スロットがあること
- M.2カードとは別にケーブルやアンテナが必要
M.2スロットには、主に、Key-A, Key-E, Key-Mがあり、切り欠きの位置が異なります。
この内、Key-A、または、Key-EのM.2スロットが必要で、ストレージのNVMe SSD向けのスロットは、Key-Mなので差さらないことに注意しましょう。
また、この拡張カードだけではなく、このカードに接続するケーブルとアンテナも必要となります。
製品によっては別売りの場合もありますし、セットで売っている場合もあるので、状況に合わせて選びましょう。
このアンテナをケースの後ろ側の拡張スロットから出すような形で設置します。
Wi-Fi・BluetoothのUSBアダプタ
Wi-Fi・BluetoothのUSBアダプタは、USBポートに挿すだけでWi-FiやBluetoothを使えるようにする周辺機器です。
USBアダプタについては、Wi-FiとBluetoothの両方が1つになっていることはなく、Wi-FiのUSBアダプタ、BluetoothのUSBアダプタと言うように別々です。
他の方法と比較して、パソコン内を弄らなくてもUSBに挿すだけで簡単に使えるのが大きなメリットです。
しかし、自作PCユーザーであれば、そもそもパソコン1台組み立てていますし、その辺りを弄るだけの技術や慣れもあると思うので、あまりメリットとは言えないですね。
また、使い方にもよりますが、USBアダプタは持ち運びが容易で、他のPCにも簡単に移動して使用できるため、非常に柔軟性があるのもメリットです。
一方で、Wi-FiのUSBアダプタは、他の方法と比べて速度が遅くなる場合が多いですね。
そのため、速度がどの程度あるのかも含めてしっかり見比べた上で検討しましょう。
自作PCにWi-Fiを追加するメリット・デメリット
まずは、自作PCでWi-Fiにするメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット:面倒なLANケーブルの初期設置が不要
有線LANにする場合、ルーターから自作PCまでLANケーブルを設置することになりますが、この作業が結構手間で面倒です。
しかし、Wi-Fiにすればこの作業が不要なので、初期の設置作業がかなり楽になります。
これがWi-Fiにする一番大きいメリットですね。
隣にルーターがあるのであれば、ちょっとした距離なのでそこまで大変ではありませんが、部屋や階をまたがってネットワーク環境を構築したい場合は特に大変です。
私は、ルーターがある2階から自室のある3階にLANケーブルを設定したことがありますが、できれば二度とやりたくない作業ですね(笑)。
また、適当に引くのであればいいのですが、ケーブルに引っかからないため、見た目も良く見せるために壁を這わせたり、隠すための工夫をしたりする場合は、めちゃくちゃ大変ですね。
さらに、Wi-Fi環境が整っていれば、模様替えなどで自作PCを移動させたくなっても、LANケーブルの設置位置や長さなどを調整しなくていいので楽ですね。
メリット:配線を簡素化できる
自作PCにWi-Fiを追加することで、物理的な配線が減り、デスク周りがすっきりします。
有線接続では、ルーターから自作PCまでのLANケーブルが必要でしたが、Wi-Fiを利用することでこのケーブルが不要になります。
ケーブルが少なくなることで、部屋の掃除なども楽になるので良いですね。
デメリット:接続の安定性
有線接続に比べて、Wi-Fiは電波の影響を受けやすく、接続が不安定になることがあります。
特に、壁や家具などの障害物が多い環境では、電波が遮られて通信速度が低下したり、接続が途切れたりすることがあります。
また、周囲の他のWi-Fi機器や電子機器からの干渉も問題です。
例えば、近くにある他のWi-Fiルーターや電子レンジなどが電波を発していると、それが干渉して接続が不安定になることがあります。
そのため、オンラインゲームやビデオ会議などの安定した接続が求められる用途ではストレスを感じることがあるかもしれません。
さらに、Wi-Fiの電波は距離が離れるほど弱くなるので、ルーターから遠い場所に自作PCを設置すると接続が不安定になるリスクがあります。
デメリット:インターネット速度の低下
Wi-Fi接続は、有線接続に比べて速度が遅くなることが一般的です。
有線と比較して遅くなるという意味で、全く使えない速度ということはありません。
しかし、大容量のデータを短時間でやり取りしたいといった場合には、無線だと満足できない場合もあるかもしれません。
また、オンラインゲームやビデオ会議、高画質の動画ストリーミングなど高速で安定したインターネット接続が必要な用途には、Wi-Fi接続ではなく有線接続の方が良い場合もあります。
ひとまず、Wi-Fiで試してみて、ダメだったら有線LANにしてみるというのもアリですね。
自作PCにBluetoothを追加するメリット・デメリット
次に、自作PCでBluetoothにするメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット:配線を簡素化できる、デスク上がスッキリする
Bluetooth使用前
Bluetooth使用後
自作PCにBluetoothを追加することで、ケーブルの数を減らすことができます。
少なくともほぼ確実に使うマウスとキーボードをBluetooth対応のものにすることで、2本のケーブルが減ります。
さらに、Bluetoothヘッドセットやスピーカーを使う場合、オーディオ周りのケーブルも不要になります。
モニターからのスピーカーで問題ないのであれば、そもそもケーブルは不要ですが、もし、モニターより高音質な音声が欲しい場合はスピーカーを使うことになると思います。
その時に、Bluetoothスピーカーがあれば、そのケーブルも減らすことができます。
これにより、デスク上の配線がスッキリして、作業スペースが広がります。
というより、作業しようとした時にわざわざケーブルをどかさなくて良くなります。
また、ケーブルが絡まる心配もなくなりますし、自作PCのインターフェース周りとデスク間のケーブルもなくなるので、見た目もスッキリします。
メリット:ケーブルに引っ張られてマウスが勝手に動くことがない
有線マウスを使っているとケーブルが引っ張られることで、マウスが勝手に動いたり、抵抗感があったりで使いづらい場合があります。
軽いマウスを使う場合、マウスを指で軽く支えるようなつまみ持ちをする場合は、特に起きやすいです。
Bluetoothマウスであれば、そもそもケーブルがありませんから使い勝手が良いですね。
ケンさん
マウスバンジーでケーブルを固定すれば、この抵抗感や引っ張られるのはなくなると思いますが、それなら、そもそもBluetoothマウスの方が使い勝手が良いです。
ただ、シューティングゲームなどマウスの遅延や操作中に接続が不安定になるリスクすら持ちたくないというような使用用途であれば、有線マウスの方が良いですね。
普段使い、ビジネス用途、多くのゲーム、クリエイティブな用途などはマウスの遅延などは気にしなくて大丈夫です。
メリット:Bluetoothイヤホンで音楽などが聞きやすい
Bluetoothイヤホンであれば、ケーブルにイライラすることなく音楽や動画の音声を楽しむことができます。
有線イヤホンを使うと、モニターのイヤホンジャックに挿すかのどちらか、自作PC本体のフロントのイヤホンジャックに挿すかになると思います。
しかし、モニターに挿すとその手前にあるキーボードを縦断するようにケーブルが来るため、キーボード入力する際にものすごく邪魔になります。
また、本体に挿すと少し距離があるため、ギリギリ届くかどうかぐらいになると思います。
それでも使えなくはないですが、少し頭を動かすとケーブルがピンと張ってしまったり、耳から抜けて耳が痛くなったりするので使い勝手は良くないですね。
どちらも私の経験談ですが、こんなことがあったのでBluetoothイヤホンに変えましたが、めちゃくちゃ快適になったので、パソコンでイヤホンを使いたい方にはおすすめですね。
デメリット:電波の干渉の影響
BluetoothもWi-Fiと同様に、有線接続に比べて電波の影響を受けやすく、接続が不安定になることがあります。
Wi-FiとBluetoothは同じ2.4GHz帯の周波数を使用するため、互いに干渉しやすいです。
また、他の無線機器や2.4GHz帯を使う家電を使う(電子レンジなど)場合、さらに干渉が発生しやすくなります。
これらの機器が動作していると、Bluetooth接続が途切れたり、音質が悪化することがあります。
私の経験としては、集合住宅などで人が集まっていて、必然的にWi-FiやBluetoothの電波が多くなる場所だと、たまに干渉するかなという印象です。
マウスやキーボードの入力が0.5~1秒程度遅れるみたいなことはありましたね。
まとめ:有線LANの設置が煩わしい、ケーブルを減らしたい方におすすめ!
自作PCにWi-FiやBluetoothを追加する4つ方法とこれらの機能を追加するメリット・デメリットを解説しました。
追加する方法には、Wi-Fi・Bluetooth対応のマザーボード、拡張カード、USBアダプター、M.2カードと色々あるので、自分に合ったものを選びましょう。
改めて、重要なポイントをまとめておきます。
- マザーボード、拡張カード、M.2カード、USBアダプターの4種類のパーツで追加できる
- Wi-Fiのメリット:配線の簡素化、LANケーブルの初期設置が不要
- Wi-Fiのデメリット:接続の安定性、速度の低下
- Bluetoothのメリット:配線の簡素化、マウスのケーブルの抵抗感がない、無線イヤホンで利便性向上
- Bluetoothのデメリット:電波干渉の影響
Wi-FiやBluetooth機能を追加することで、デスク上や自作PCのインターフェース周りのケーブルが減ってスッキリしますし、作業スペースも広くなります。
また、有線LANを使うにあたり、一番面倒なLANケーブルの設置もしなくていいので、かなり楽ですね。
私は、Wi-Fi、Bluetoothの両方を追加していますが、かなり便利なのでおすすめです。
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
≫ ツール:自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール