自作PCで、他の人はどんなPCケースを選んでいるのか、重要視している仕様は何なのかなど気になったことがあると思います。
そこで、私が開発・運営している『自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール』で選ばれたパーツを元に様々な観点で集計してみました。
PCケースの人気ランキングや価格帯、メーカ―やその他の仕様や機能別の選ばれる割合などをグラフでまとめているので、PCケースに関して全体像を把握するのには参考になると思います。
PCケース以外にも、他のPCパーツや自作PC全体の分析もしているので参考にしてみてください。
・データは自作PCツールの情報を元にしています。
・データ期間:2024/5/9~08/09まで(約3か月間)
・データ件数:約5,000件
・グラフの縦軸はユーザーに選ばれた割合(選択率)
・グラフの見やすさの関係で、ボリュームゾーンを中心に表示しているので合計100%にならない場合があります。
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
≫ ツール:自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール
目次
PCケースの基本的なデータ
まずは、人気ランキングやメーカー、価格帯など一番気になるところを紹介していきます。
PCケースの人気ランキング
1 | Thermaltake S100 TG | |
5.6% | ||
2 | Thermaltake Versa H26 | |
4.2% | ||
3 | DEEPCOOL CH360 | |
3.7% | ||
4 | Thermaltake Versa H17 CA-1J1-00S1NN-00 | |
3.2% | ||
5 | NZXT H9 Flow CM-H91F | |
2.6% | ||
6 | Thermaltake Versa H18 CA-1J4-00S1WN-00 | |
2.1% | ||
7 | NZXT H9 Elite CM-H91E | |
2% | ||
8 | ZALMAN T8 | |
2% | ||
9 | DEEPCOOL MACUBE 110 | |
1.9% | ||
10 | ZALMAN i3 NEO | |
1.6% | ||
11 | NZXT H5 Flow RGB CC-H51F | |
1.6% | ||
12 | ANTEC Constellation C8 | |
1.6% | ||
13 | DEEPCOOL CH510 | |
1.5% | ||
14 | MSI MPG GUNGNIR 300R AIRFLOW | |
1.4% | ||
15 | Corsair 4000D Airflow Tempered Glass | |
1.4% | ||
16 | Fractal Design North | |
1.3% | ||
17 | ANTEC CX200M RGB ELITE | |
1.3% | ||
18 | Thermaltake S200 TG ARGB | |
1.3% | ||
19 | ENERMAX K8 RGB | |
1.2% | ||
20 | LIAN LI O11D EVO RGB | |
1.1% | ||
21 | NZXT H6 Flow CC-H61F | |
1.1% | ||
22 | ZALMAN Z1 Iceberg | |
1% | ||
23 | ANTEC Constellation C5 ARGB | |
1% | ||
24 | Thermaltake The Tower 300 | |
1% | ||
25 | NZXT H6 Flow RGB CC-H61F | |
0.9% | ||
26 | NZXT H7 Elite (2023) CM-H71E | |
0.9% | ||
27 | Fractal Design North TG | |
0.8% | ||
28 | ASUS Prime AP201 Tempered Glass MicroATX Case | |
0.8% | ||
29 | ZALMAN Z3 Iceberg White | |
0.8% | ||
30 | MSI MPG SEKIRA 100P2 | |
0.8% | ||
31 | ANTEC P101 Silent | |
0.8% | ||
32 | Fractal Design Define 7 Compact Solid FD-C-DEF7C | |
0.7% | ||
33 | ZALMAN P30 | |
0.7% | ||
34 | Corsair 6500X | |
0.7% | ||
35 | ZALMAN i4 | |
0.7% | ||
36 | ASUS Prime AP201 MicroATX Case | |
0.7% | ||
37 | NZXT H7 Flow RGB CM-H71F | |
0.6% | ||
38 | DEEPCOOL CH360 DIGITAL | |
0.6% | ||
39 | ZALMAN T3 PLUS | |
0.6% | ||
40 | DEEPCOOL MATREXX 40 3FS DP-MATX-MATREXX40-3FS | |
0.6% | ||
41 | NZXT H5 Elite CC-H51E | |
0.6% | ||
42 | ANTEC P10C | |
0.6% | ||
43 | Fractal Design Terra FD-C-TER1N | |
0.6% | ||
44 | DEEPCOOL CC360 ARGB | |
0.6% | ||
45 | Corsair 2500X | |
0.6% | ||
46 | ZALMAN S4 PLUS | |
0.6% | ||
47 | Fractal Design Define 7 Solid FD-C-DEF7A | |
0.6% | ||
48 | Corsair 4000D Tempered Glass | |
0.6% | ||
49 | DEEPCOOL CH560 | |
0.6% | ||
50 | Fractal Design Pop Air RGB TG | |
0.5% |
PCケースのメーカー
Thermaltakeを筆頭に、NZXT、DeepCool、Antec、Zalman、Fractal Designが同じぐらいの選択率で、ここまでで大体約73%を占めています。
その後も含めて、自作PCユーザーであれば聞いたことあるメーカーばかりですね。
PCケースを選ぶ基準にデザイン性が大きく関わりますが、その部分は人によってそれぞれなので、特にここのメーカーがおすすめというつもりはありません。
ただ、メーカー毎にどんなケースがあるのかサンプル画像と共にまとめたので参考にしてみてください。
≫ 関連記事:【37社】PCケースのメーカーまとめ【特徴/サンプル画像】
PCケースの価格帯
価格帯は、0.5~1.5万円で検討するユーザーが45%とおよそ半分で、85%のユーザーが2.5万円未満となっています。
お手頃な価格帯としては1万円前後ぐらいとなりますが、デザイン性の高いもの、めちゃくちゃ質感の良いものになってくると1.5、2万円ぐらいですね。
だからと言って、1万円前後で満足できないかと言われれば全然そんなことはなくて、十分オシャレなケースもあります。
なので、自分の好きなデザインのPCケースと出会えるかどうかですね。
PCケースのベイ数
PCケースには、SATA SSD用の2.5インチベイ、HDD用の3.5インチベイ、どちらでもいける2.5/3.5インチ共有ベイ、光学ドライブ用の5.25インチベイがあります。
それぞれのベイ数がどのくらいか見ていきましょう。
PCケースの2.5インチベイの数
SATA SSDを搭載するための2.5インチベイは、半分ぐらいのユーザーが2個のものを選んでいて、その次に多いのが3,4個ですね。
ただ、今はM.2 SSDで組むユーザーが多く、SATA SSDを含むストレージ構成にする方は、全体の3%ぐらいなので不要と言えば不要ですね。
ですが、今後M.2 SSDだけでは容量が足りないという事態にもなるかもしれないので、そういう場合に備えて2.5インチベイも2つぐらいはあった方が良いですね。
購入後も自由にカスタマイズできるのが自作PCの強みなのに、その時に余っているベイがなくて増設できないのは正直もったいないです。
PCケースの3.5インチベイの数
3.5インチベイは、全くなしと1個以上で半々の割合です。
最近では、搭載しないケースも多くなってきているので、HDDを搭載する場合は仕様をよく確認しておきましょう。
PCケースの2.5/3.5インチ共有ベイの数
2.5/3.5インチ共有ベイは、物理的なサイズとしては3.5インチベイですが、2.5インチベイとして使うこともできます。
最近では、共有ベイになっていることも多いですね。
こちらも3.5インチベイと同様に、なしと1個以上で半々ぐらいの割合となっています。
将来的に、SATA SSDかHDDを増設するかもという方は、共有ベイがあるか確認しておきましょう。
PCケースの5.25インチベイの数
5.25インチベイは光学ドライブ用のベイですが、光学ドライブ自体の需要がめっきり減ったため、今は5.25インチベイのないPCケースを選ぶ方が多いです。
というか、そもそもベイがないケースも多いです。
毎日、毎週使うという方であれば、光学ドライブを入れても良いかもしれませんが、それ以外は正直いりません。
外付けの光学ドライブもあるので、それを必要な時に1つ買えば、他のPCとも使いまわしもできて良いですね。
PCケースの仕様・機能別のデータ
次に仕様や機能別に集計してみました。
ただ、PCケースの選び方としてデザイン性、価格帯、メーカーが主な基準になってくるので、その仕様や機能が欲しくてパーツを選んだというよりも、主な基準で選んだ結果たまたまその仕様や機能だった可能性が高いです。
つまり、その仕様や機能が欲しくてそのパーツを選んだのか、それとも、主な基準で選んだらたまたまその仕様だったのかは区別がつきにくいので、その点に注意して確認してください。
PCケースの各種寸法
PCケースを選ぶ際には、CPUクーラーの高さ、電源ユニットの奥行き、グラフィックボードの長さに注意する必要があります。
それぞれに対応するPCケースを選ぶか、長さが収まるパーツを選び直さなければ組み立てることができません。
そのため、PCケースにはそれぞれの最大寸法が仕様に書かれているのですが、ユーザーがどういう寸法を選ぶのかまとめてみました。
PCケースのCPUクーラーの高さ
最大160~180mmのCPUクーラーに対応するPCケースが大体75%を占めています。
CPUクーラーの高さは、120~140mmと150~170mmがボリュームゾーンなので、余裕も含めると170~180mmであれば確実に入りますね。
PCケースの電源ユニットの奥行き
電源ユニットの奥行きについては、160~240mmと広い範囲に渡っています。
電源ユニット自体のボリュームゾーンは、140~170mmなので、大抵の場合はカバーすることができると思います。
しかし、プラグイン非対応の場合は、不要なケーブルを収める必要があるので、単純に電源ユニットの奥行きだけだとケーブルの置き場所がなくなってしまうので注意しましょう。
PCケースのグラフィックボードの長さ
グラフィックボードの長さは、大体300~440mmと幅が広いです。
一方で、グラボ本体の長さのボリュームゾーンも220~370mmと幅広くなっています。
RTX 4060といったミドルレンジGPUであれば大抵入りますが、それより性能の高いGPUはサイズも大きい傾向にあるので注意する必要があります。
PCケースのUSBポート数
PCケースのフロント部分には、USBポートがいくつかありますが、種類別に何ポート付いているものが選ばれているのか集計しました。
※リア部分のUSBポートは、マザーボード側なのでこのグラフには含まれていません。
PCケースのUSB Type-Aポート数
USB Type-Aポートは、2ポートが一番多く50%程です。
その次に3ポートで、1,4ポートが同列という感じですね。
マウスやキーボードなどの常時接続するものはリア側で接続して、USBメモリなど一時的に、突発的に必要なものをフロント側で接続すると思います。
経験上、突発的に使いたいとなった時に、1ポートあれば十分な時が大半ですが、2つ接続しないといけない時がたまにあるので、個人的には最低でも2ポートはあった方が良いと思っています。
PCケースのUSB Type-Cポート数
USB Type-Cポートはそもそも搭載していないPCケースが大半です。
そのため、フロント側に必要な方は、PCケースの仕様を確認の上選びましょう。
PCケースの拡張スロット数
PCケースの拡張スロット数は、4個と7個の二極化しています。
製品数も大体この割合に沿っているので、デザインや価格帯で選んだら自然にこのような選択率になっているのだと思います。
PCケースの容積
容積を見ることで、PCケースのサイズ感が大体わかります。
10~20Lは、Mini-ITXのマザーボードが使われるようなコンパクトなPCケースで、20~30LはMicroATXが入るミニタワーケースです。
ボリュームゾーンとなっている30~60, 70Lあたりまでが、一般的なサイズ感となるミドルタワーケースで、それ以上は、さらに大きいフルタワーケースです。
PCケースの重量
PCケースの重量は5~10kgが過半数を占め、残りは5kg未満、10~15kgが半々ですね。
ノートパソコンであれば持ち運ぶので重量も選ぶ基準として重要視されますが、デスクトップパソコンであれば基本的に据え置きなので、重量はあまり関係ありませんね。
まとめ:PCケースの統計データについて
PCケースの人気ランキングや価格帯、メーカ―やその他の仕様や機能別の選ばれる割合などをグラフでまとめました。
人気なメーカーは、Thermaltakeを筆頭に、NZXT、DeepCool、Antec、Zalman、Fractal Designあたりで、大体5,000~15,000円当たりがボリュームゾーンとなっています。
コスパを求めるのであれば1万円前後、デザイン性や質感を求めるのであれば、1.5, 2万円ぐらいの予算は欲しいところですね。
PCケース以外にも、他のPCパーツや自作PC全体の分析もしているので参考にしてみてください。
また、PCパーツを選ぶだけで「見積もり」「互換性チェック」「電力計算」ができる『自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール』も運営しているので、自作PCを検討する際はぜひ活用してみてください。
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
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