Intel Core Ultra (シリーズ2) デスクトップ向けCPUの特徴や仕様、第14世代との変更点やベンチマークスコア、コストパフォーマンス、ワットパフォーマンスを比較していきます。
- シリーズ2で初のデスクトップ向けCPUが登場し、Core Ultraに移行
- Pコアのハイパースレッディングが無効化され、スレッド数が減少
- クロック周波数は全体的に大幅アップ(最大1.2GHz)
- AI処理用のNPUを搭載し、高速化・省電力化に対応
- メモリは最大6400 MT/s・256GBまでサポートし、DDR4は非対応
- CPUの最大動作温度が100℃から105℃に引き上げられ、パフォーマンス維持時間が延長
- 「Core Ultra 3」は展開されず、5・7・9の3グレードが中心
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目次
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーの特徴
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーの特徴を解説していきます。
性能面の進化から第14世代との違いまで気になるポイントをわかりやすくまとめました。
デスクトップ向けCPUは100番台の展開なし
Intel Core シリーズが終了して、Intel Core Ultraシリーズになって2世代となるわけですが、1世代目はモバイル向けCPUのみで、デスクトップ向けCPUはありませんでした。
そのため、この第2世代でCore Ultra初のデスクトップ向けCPUとなります。
ケンさん
Pコアが1コア1スレッドに(スレッド数減)
今まではPコアが1コア2スレッド、Eコアが1コア1スレッドで、Pコアのみがハイパースレッディングテクノロジーに対応していました。
しかし、Core Ultra シリーズ2のデスクトップ向けCPUについては、このハイパースレッディングテクノロジーが無効になっているため、Pコアも1コア1スレッドとなります。
第14世代と比べてコア数は同じなのですが、この影響でスレッド数が少なくなっています。
ただし、同じシリーズ2のモバイル向けCPUは、Pコアが1コア2スレッドになっているので、ハイパースレッディングテクノロジー自体が廃止になったわけではないようです。
NPUの追加
Intel Core UltraシリーズからAIを処理するためのユニットが搭載されました。
モバイル向けでは、シリーズ1(Meteor Lake)からすでに搭載されていましたが、デスクトップ向けではシリーズ2(Arrow Lake)からの初搭載となります。
NPU(Neural Processing Unit)とは、ディープラーニングなどの高度なAIアルゴリズムを効率よく動かすことを目的とした専用の演算ユニットです。
これまでは、AIの推論(例:物体検出、音声認識、自然言語処理など)を行う場合は、CPUやGPU上で処理されることが一般的でした。
しかし、AI演算は膨大なベクトル演算を並列に実行する必要があるため、専用のハードウェアを持たせることで処理の高速化や省電力化を実現できます。
メモリ:6400 MT/sまで対応、最大容量256GB、DDR4非対応へ
メモリの変更点は主に次の3つです。
- 対応する最大メモリ速度が5600 MT/s(89.6 GB/s)から6400 MT/s(102.4GB/s)にアップ
- 最大メモリ容量が192GBから256GBにアップ
- DDR4は非対応に。
より高速なメモリを搭載することができるようになりました。
これにより、ゲームや動画編集、3Dレンダリングなど、メモリ帯域幅が重要な作業でパフォーマンス向上が期待できます。
ただし、対応メモリ速度はCPUだけでなくマザーボードの仕様にも依存するため、最大6400 MT/sの速度を引き出すには、対応するチップセットやマザーボードの仕様を確認しましょう。
ケンさん
CPUの最大動作温度が100℃から105℃に変更
CPUの最大動作温度が100℃から105℃に変更されました。
CPUは、温度が上昇すると熱保護機能によって動作クロックを一時的に下げること(サーマルスロットリング)で、CPUや周辺のパーツを保護します。
最大動作温度が105℃に高くなることで、より高いクロックを維持できる時間が長くなり、パフォーマンスを引き出しやすくなります。
Core Ultra 3の展開はなし
Core Ultra シリーズ2では、これまでの世代で相当していた「Core i3」にあたる最下位グレードの「Core Ultra 3」が用意されていません。
代わりに、Core Ultra 5, 7, 9の3つのグレードが主力として展開されています。
正確には、Core Ultraのシリーズ1では、Core Ultra 3 105ULは出ていますが、組み込み向けのCPUで、ノートPCやデスクトップ向けとしては実質的に展開されていません。
第14世代などのIntel Core シリーズでは、Core i3がありましたが、BTOパソコンや自作PCで実際に使われていたかと言われると、あまり使われていませんでした。
ケンさん
特に、自作PCでは高スペックな構成で組まれることが多いため、下位グレードのCore i3は滅多に使われません。
また、BTOパソコン、メーカーパソコンでも同様にCore i5以上のグレードが使われることがほとんどでした。
最近では、Core i5搭載のノートパソコンでも7~10万ぐらいの価格帯でしたが、おそらく、Core i3にしても、それほど価格が安くならないので、採用されることが少なかったのではないかなと思います。
価格差もそこまで大きくないため、「どうせならもう少し出してCore i5に」という消費者の心理が働きやすい点も大きいです。
そのため、それほど需要がなかったので、Core Ultraからは、Core Ultra 5, 7, 9をメインにしていくのではないかと予想しています。
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーの仕様
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーの仕様をグレード別に解説していきます。
Intel Core Ultra 9 プロセッサー
Core Ultra 9 プロセッサーの仕様について、前世代との変更点は次の通りです。
- 「K」「無印」「T」モデルのみの展開(「KS」「KF」「F」モデルなし)
- Pコアが1コア1スレッドのため、32スレッドから24スレッドに減少(コア数は同じ)
- クロック周波数が -0.6~0.5 GHzの変動(大体は向上)
- L2キャッシュが8 MB増加(L3キャッシュ変化なし)
- 最大TDPが3~37 W減少(ベースTDPは変化なし)
モデル名 | Core Ultra 9 285K | Core Ultra 9 285 | Core Ultra 9 285T | ||
---|---|---|---|---|---|
シリーズ | シリーズ2 | ||||
コードネーム | Arrow Lake | ||||
対応ソケット | LGA1851 | ||||
対応チップセット | 800シリーズ | ||||
コア | 24 Pコア:8 / Eコア:16 | ||||
スレッド | 24 | ||||
クロック 周波数 | 定格 | Pコア:3.7 GHz Eコア:3.2 GHz | Pコア:2.5 GHz Eコア:1.9 GHz | Pコア:1.4 GHz Eコア:1.2 GHz | |
最大 | Pコア:5.5 GHz Eコア:4.6 GHz | Pコア:5.4 GHz Eコア:4.6 GHz | Pコア:5.3 GHz Eコア:4.6 GHz | ||
Thermal Velocity Boost | 5.7 GHz | 5.6 GHz | 5.4 GHz | ||
TurboBoost Max 3.0 | 5.6 GHz | 5.5 GHz | 5.4 GHz | ||
OC対応 | ○ | × | |||
キャッシュ メモリ | L2 | 40 MB | |||
L3 | 36 MB | ||||
メモリ | 対応メモリ | DDR5 6400 MT/s | |||
最大容量 | 256 GB | ||||
チャネル数 | 2 | ||||
帯域幅 | 102.4 GB/s | ||||
ECC対応 | ○ | ||||
モデル名 | Core Ultra 9 285K | Core Ultra 9 285 | Core Ultra 9 285T | ||
GPU | 内蔵GPU | Intel Graphics | |||
クロック 周波数 | 定格 | 0.3 GHz | |||
最大 | 2 GHz | ||||
Xe-core | 4 | ||||
GPU ピーク TOPS (Int8) | 8 | ||||
HDMI | バージョン | 2.1 | |||
解像度 | 4,096×2,160 | ||||
Hz | 60 Hz | ||||
DP | バージョン | 2.1 | |||
解像度 | 7,680×4,320 | ||||
Hz | 60 Hz | ||||
最大出力数 | 4 | ||||
NPU | NPU名 | Intel AI Boost | |||
NPU ピーク TOPS (Int8) | 13 | ||||
PCI Express | リビジョン | 5.0 and 4.0 | |||
構成 | Up to 1×16+2×4, 2×8+2×4,1×8+4×4 | ||||
レーンの最大数 | 24 | ||||
TDP | 基本電力 | 125 W | 65 W | – | |
最大電力 | 250 W | 182 W | 112 W | ||
最大動作温度 | 105 °C | ||||
CPUクーラー 付属有無 | × | ○ | × | ||
発売日 | Q4’24 | Q1’25 | |||
モデル名 | Core Ultra 9 285K | Core Ultra 9 285 | Core Ultra 9 285T |
Intel Core Ultra 7 プロセッサー
Core Ultra 7 プロセッサーの仕様について、前世代との変更点は次の通りです。
- Pコアが1コア1スレッドのため、28スレッドから20スレッドに減少(コア数は同じ)
- クロック周波数が -0.1~0.9 GHzの変動(大体は向上)
- L2キャッシュが8 MB増加(L3キャッシュ変化なし)
- Core Ultra 7からでもThermal Velocity Boostに対応(以前はCore i9から)
- 最大TDPが3~37 W減少(ベースTDPは変化なし)
モデル名 | Core Ultra 7 265K | Core Ultra 7 265KF | Core Ultra 7 265 | Core Ultra 7 265F | Core Ultra 7 265T | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ | シリーズ2 | ||||||
コードネーム | Arrow Lake | ||||||
対応ソケット | LGA1851 | ||||||
対応チップセット | 800シリーズ | ||||||
コア | 20 Pコア:8 / Eコア:12 | ||||||
スレッド | 20 | ||||||
クロック 周波数 | 定格 | Pコア:3.9 GHz Eコア:3.3 GHz | Pコア:2.4 GHz Eコア:1.8 GHz | Pコア:1.5 GHz Eコア:1.2 GHz | |||
最大 | Pコア:5.4 GHz Eコア:4.6 GHz | Pコア:5.2 GHz Eコア:4.6 GHz | Pコア:5.2 GHz Eコア:4.6 GHz | ||||
Thermal Velocity Boost | 5.5 GHz | 5.3 GHz | |||||
TurboBoost Max 3.0 | 5.5 GHz | 5.3 GHz | |||||
OC対応 | ○ | × | |||||
キャッシュ メモリ | L2 | 36 MB | |||||
L3 | 30 MB | ||||||
メモリ | 対応メモリ | DDR5 6400 MT/s | |||||
最大容量 | 256 GB | ||||||
チャネル数 | 2 | ||||||
帯域幅 | 102.4 GB/s | ||||||
ECC対応 | ○ | × | ○ | × | ○ | ||
モデル名 | Core Ultra 7 265K | Core Ultra 7 265KF | Core Ultra 7 265 | Core Ultra 7 265F | Core Ultra 7 265T | ||
GPU | 内蔵GPU | Intel Graphics | – | Intel Graphics | – | Intel Graphics | |
クロック 周波数 | 定格 | 0.3 GHz | – | 0.3 GHz | – | 0.3 GHz | |
最大 | 2 GHz | – | 1.95 GHz | – | 1.95 GHz | ||
Xe-core | 4 | – | 4 | – | 4 | ||
GPU ピーク TOPS (Int8) | 8 | – | 8 | – | 8 | ||
HDMI | バージョン | 2.1 | – | 2.1 | – | 2.1 | |
解像度 | 4,096×2,160 | – | 4,096×2,160 | – | 4,096×2,160 | ||
Hz | 60 Hz | – | 60 Hz | – | 60 Hz | ||
DP | バージョン | 2.1 | – | 2.1 | – | 2.1 | |
解像度 | 7,680×4,320 | – | 7,680×4,320 | – | 7,680×4,320 | ||
Hz | 60 Hz | – | 60 Hz | – | 60 Hz | ||
最大出力数 | 4 | – | 4 | – | 4 | ||
NPU | NPU名 | Intel AI Boost | |||||
NPU ピーク TOPS (Int8) | 13 | ||||||
PCI Express | リビジョン | 5.0 and 4.0 | |||||
構成 | Up to 1×16+2×4, 2×8+2×4,1×8+4×4 | ||||||
レーンの最大数 | 24 | ||||||
TDP | 基本電力 | 125 W | 65 W | 35 W | |||
最大電力 | 250 W | 182 W | 112 W | ||||
最大動作温度 | 105 °C | ||||||
CPUクーラー 付属有無 | × | ○ | × | ||||
発売日 | Q4’24 | Q1’25 | |||||
モデル名 | Core Ultra 7 265K | Core Ultra 7 265KF | Core Ultra 7 265 | Core Ultra 7 265F | Core Ultra 7 265T |
Intel Core Ultra 5 プロセッサー
Core Ultra 5 プロセッサーの仕様について、前世代との変更点は次の通りです。
- Pコアが1コア1スレッドのため、20スレッドから14スレッドに減少(コア数は同じ)
- クロック周波数が -0.1~1.2 GHzの変動(大体は向上)
- L2キャッシュがモデルによって、6, 12.5, 14.5 MBの増加(L3キャッシュ変化なし)
- 最大TDPが約30 W減少(ベースTDPは変化なし)
モデル名 | Core Ultra 5 245K | Core Ultra 5 245KF | Core Ultra 5 245 | Core Ultra 5 245T | Core Ultra 5 235 | Core Ultra 5 235T | Core Ultra 5 225 | Core Ultra 5 225F | Core Ultra 5 225T | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ | シリーズ2 | ||||||||||
コードネーム | Arrow Lake | ||||||||||
対応ソケット | LGA1851 | ||||||||||
対応チップセット | 800シリーズ | ||||||||||
コア | 14 Pコア:6 / Eコア:8 | 10 Pコア:6 / Eコア:4 | |||||||||
スレッド | 14 | 10 | |||||||||
クロック 周波数 | 定格 | Pコア:4.2 GHz Eコア:3.6 GHz | Pコア:3.5 GHz Eコア:3.0 GHz | Pコア:2.2 GHz Eコア:1.7 GHz | Pコア:3.4 GHz Eコア:2.9 GHz | Pコア:2.2 GHz Eコア:1.6 GHz | Pコア:3.3 GHz Eコア:2.7 GHz | Pコア:2.5 GHz Eコア:1.9 GHz | |||
最大 | Pコア:5.2 GHz Eコア:4.6 GHz | Pコア:5.1 GHz Eコア:4.5 GHz | Pコア:5.0 GHz Eコア:4.4 GHz | Pコア:4.9 GHz Eコア:4.4 GHz | |||||||
Thermal Velocity Boost | – | ||||||||||
TurboBoost Max 3.0 | – | ||||||||||
OC対応 | ○ | × | |||||||||
キャッシュ メモリ | L2 | 26 MB | 22 MB | ||||||||
L3 | 24 MB | 20 MB | |||||||||
メモリ | 対応メモリ | DDR5 6400 MT/s | |||||||||
最大容量 | 256 GB | ||||||||||
チャネル数 | 2 | ||||||||||
帯域幅 | 102.4 GB/s | ||||||||||
ECC対応 | ○ | × | ○ | × | |||||||
モデル名 | Core Ultra 5 245K | Core Ultra 5 245KF | Core Ultra 5 245 | Core Ultra 5 245T | Core Ultra 5 235 | Core Ultra 5 235T | Core Ultra 5 225 | Core Ultra 5 225F | Core Ultra 5 225T | ||
GPU | 内蔵GPU | Intel Graphics | – | Intel Graphics | – | Intel Graphics | |||||
クロック 周波数 | 定格 | 0.3 GHz | – | 0.3 GHz | – | 0.3 GHz | |||||
最大 | 1.9 GHz | – | 1.9 GHz | 2.0 GHz | 1.8 GHz | – | 1.8 GHz | ||||
Xe-core | 4 | – | 4 | 3 | 2 | – | 2 | ||||
GPU ピーク TOPS (Int8) | 8 | – | 8 | 6 | 4 | – | 4 | ||||
HDMI | バージョン | 2.1 | – | 2.1 | – | 2.1 | |||||
解像度 | 4,096×2,160 | – | 4,096×2,160 | – | 4,096×2,160 | ||||||
Hz | 60 Hz | – | 60 Hz | – | 60 Hz | ||||||
DP | バージョン | 2.1 | – | 2.1 | – | 2.1 | |||||
解像度 | 7,680×4,320 | – | 7,680×4,320 | – | 7,680×4,320 | ||||||
Hz | 60 Hz | – | 60 Hz | – | 60 Hz | ||||||
最大出力数 | 4 | – | 4 | – | 4 | ||||||
NPU | NPU名 | Intel AI Boost | |||||||||
NPU ピーク TOPS (Int8) | 13 | ||||||||||
PCI Express | リビジョン | 5.0 and 4.0 | |||||||||
構成 | Up to 1×16+2×4, 2×8+2×4,1×8+4×4 | ||||||||||
レーンの最大数 | 24 | ||||||||||
TDP | 基本電力 | 125 W | 65 W | 35 W | 65 W | 35 W | 65 W | 35 W | |||
最大電力 | 159 W | 121 W | 114 W | 121 W | 114 W | 121 W | 114 W | ||||
最大動作温度 | 105 °C | ||||||||||
CPUクーラー 付属有無 | × | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ||||
発売日 | Q4’24 | Q1’25 | |||||||||
モデル名 | Core Ultra 5 245K | Core Ultra 5 245KF | Core Ultra 5 245 | Core Ultra 5 245T | Core Ultra 5 235 | Core Ultra 5 235T | Core Ultra 5 225 | Core Ultra 5 225F | Core Ultra 5 225T |
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーのベンチマーク比較
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーの各種データを比較していきます。
ベンチマークスコア
モデル名 | ベンチマークスコア |
---|---|
Intel Core Ultra 9 285K | |
Intel Core Ultra 7 265K | |
Intel Core Ultra 7 265KF | |
Intel Core Ultra 7 265F | |
Intel Core Ultra 9 285 | |
Intel Core Ultra 7 265 | |
Intel Core Ultra 5 245K | |
Intel Core Ultra 5 245KF | |
Intel Core Ultra 5 235 | |
Intel Core Ultra 9 285T | |
Intel Core Ultra 5 225 | |
Intel Core Ultra 5 225F | |
Intel Core Ultra 5 225T | |
Intel Core Ultra 7 265T | |
Intel Core Ultra 5 245 | |
Intel Core Ultra 5 245T | |
Intel Core Ultra 5 235T |
ベンチマークスコアの降順で並べていますが、基本的には、9, 7, 5のグレードの順番通りにまとまっています。
ただし、「Core Ultra 9 285」「Core Ultra 9 285T」については、7, 5に食い込んだ形となっています。
「285T」モデルは省電力版と言うことで性能が抑えめになっているためだと思いますが、「285」モデルは良く分かりませんね。
Intel Core 第14世代と比較すると、スコアは全体的に1割ぐらい上がっていますね。
NPUが追加されて、Pコアが1コア1スレッドになったので、前世代よりパフォーマンスが落ちているのではと思いましたが、そのようなことはなく安心ですね。
※一部のモデルではベンチマークスコアがなかったので、0となっています。
コストパフォーマンス
コストパフォーマンスは、100円あたりのスコアを算出し、コスパの降順で並べています。
モデル名 | スコア | 価格 | コストパフォーマンス |
---|---|---|---|
Intel Core Ultra 7 265KF | 58,855 | 56,980 円 | |
Intel Core Ultra 7 265K | 58,680 | 59,980 円 | |
Intel Core Ultra 5 235 | 40,495 | 42,980 円 | |
Intel Core Ultra 5 245K | 43,547 | 49,980 円 | |
Intel Core Ultra 5 245KF | 43,623 | 50,980 円 | |
Intel Core Ultra 7 265F | 50,507 | 59,800 円 | |
Intel Core Ultra 5 225F | 31,433 | 38,980 円 | |
Intel Core Ultra 7 265 | 47,945 | 60,800 円 | |
Intel Core Ultra 5 225 | 31,681 | 41,980 円 | |
Intel Core Ultra 9 285K | 68,011 | 105,960 円 | |
Intel Core Ultra 9 285 | 50,067 | 94,980 円 | |
Intel Core Ultra 5 225T | 23,640 | 48,480 円 | |
Intel Core Ultra 9 285T | 36,758 | 103,980 円 | |
Intel Core Ultra 7 265T | – | 64,980 円 | |
Intel Core Ultra 5 245 | – | – 円 | |
Intel Core Ultra 5 245T | – | 53,801 円 | |
Intel Core Ultra 5 235T | – | 49,800 円 |
コストパフォーマンスについては、Core Ultra 7, 5あたりが高いですね。
自作PCを組む上でも、手の出しやすい価格台で幅広い用途で使えるので人気が高いです。
特に、性能の高いCore Ultra 7のコスパが高いのはかなり嬉しいですね。
ワットパフォーマンス
ワットパフォーマンスは、最大TDPあたりのスコアを算出し、ワットパフォーマンスの降順で並べています。
省電力な自作PCを組みたいという方は参考になるかなと思います。
モデル名 | スコア | 価格 | TDP | ワットパフォーマンス |
---|---|---|---|---|
Intel Core Ultra 5 235 | 40,495 | 42,980 円 | 121 W | |
Intel Core Ultra 9 285T | 36,758 | 103,980 円 | 112 W | |
Intel Core Ultra 7 265F | 50,507 | 59,800 円 | 182 W | |
Intel Core Ultra 9 285 | 50,067 | 94,980 円 | 182 W | |
Intel Core Ultra 5 245K | 43,547 | 49,980 円 | 159 W | |
Intel Core Ultra 5 245KF | 43,623 | 50,980 円 | 159 W | |
Intel Core Ultra 9 285K | 68,011 | 105,960 円 | 250 W | |
Intel Core Ultra 7 265 | 47,945 | 60,800 円 | 182 W | |
Intel Core Ultra 5 225 | 31,681 | 41,980 円 | 121 W | |
Intel Core Ultra 5 225F | 31,433 | 38,980 円 | 121 W | |
Intel Core Ultra 7 265K | 58,680 | 59,980 円 | 250 W | |
Intel Core Ultra 7 265KF | 58,855 | 56,980 円 | 250 W | |
Intel Core Ultra 5 225T | 23,640 | 48,480 円 | 114 W | |
Intel Core Ultra 7 265T | – | 64,980 円 | 112 W | |
Intel Core Ultra 5 245 | – | – 円 | 121 W | |
Intel Core Ultra 5 245T | – | 53,801 円 | 114 W | |
Intel Core Ultra 5 235T | – | 49,800 円 | 114 W |
今までは「T」モデルが上位を独占する形となっていましたが、Core Ultraのシリーズ2からは、1つは上位、1つは下の方に来ていますね。
省電力版のモデルを抜いて、Core Ultra 5 235がトップに来ているので、そこそこ性能もあって手の出しやすい価格なので、かなりおすすめですね。
まとめ:AI処理用のNPU追加、Pコアが1コア1スレッド、DDR4非対応が大きな変更!
Intel Core Ultra (シリーズ2) プロセッサーの特徴や仕様、ベンチマーク結果について詳しく解説しました。
改めて重要なポイントをまとめておきます。
- シリーズ2で初のデスクトップ向けCPUが登場し、Core Ultraに移行
- Pコアのハイパースレッディングが無効化され、スレッド数が減少
- クロック周波数は全体的に大幅アップ(最大1.2GHz)
- AI処理用のNPUを搭載し、高速化・省電力化に対応
- メモリは最大6400 MT/s・256GBまでサポートし、DDR4は非対応
- CPUの最大動作温度が100℃から105℃に引き上げられ、パフォーマンス維持時間が延長
- 「Core Ultra 3」は展開されず、5・7・9の3グレードが中心
一番大きな変更点としては、やはり、AI処理に特化したNPUが追加されたことですね。
今までAIと言えば、エンジニアに関わりがあるようなものでしたが、生成AIが登場してからは多くのユーザーがAIを身近になったと感じると思います。
NPUが追加されたのは、これからAIを使うことが当たり前になってくることを想定して、CPU側でも効率的に処理できるようにするための準備だと思いますね。
PCパーツと通販サイトを選ぶだけで、見積もり、互換性チェック、電源容量計算ができるツールも開発したのでぜひ活用してください。 最大5つの構成を保存できるので色々な構成を試せます。
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