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Seagateのシリーズの違いや特徴

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Seagate(シーゲート)は、世界的に有名なストレージメーカーで、用途に沿った多様な製品ラインアップを展開しています。

 

その中でも特にHDDが有名で、BarraCuda、IronWolf、SkyHawk、FireCuda、Exosなど用途別にシリーズがあります。

どのシリーズが自分の用途に合っているか知ることができるので、HDDを搭載しようと思っている方には参考になると思います。

 

この記事の重要なポイント
  • Seagateは世界的なストレージメーカー
  • 自作PCでのHDDシェアは、WDに次ぐ2位
  • 用途別にシリーズ分けがされている
  • BarraCuda:一般用途向け
  • IronWolf:NAS向け
  • SkyHawk:監視カメラ、録画用途
  • FireCuda:ゲーミングPC、高速ストレージ
  • Exos:データセンター、エンタープライズ向け

 

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Seagateとは?

HDDのシリーズの前に、まずはSeagateとはどういう企業なのかを解説していきます。

 

世界的なストレージメーカー

Seagateは、世界的に有名なストレージメーカーで、SSD・HDDなど様々な製品を展開しています。

また、自作PCユーザーだけでなく、自動運転車、医療、メディア、監視カメラ、地球科学やエネルギー分野などの産業向けのソリューションも行っており、個人・法人問わず幅広く知られている企業です。

 

Seagateが初めてストレージ製品を市場に投入したのが1980年で、40年以上もの長い間HDDを販売しています。

特に、HDDの分野で高い評価を受けており、長年にわたって信頼性と性能を提供してきました。

 

多様な製品ラインアップ(特にHDDが有名)

Seagateは多様な製品ラインアップを提供しており、その中でも特にHDDが有名です。

HDDでは、高い信頼性と性能で知られており、個人ユーザーから企業まで幅広いニーズに応えています。

 

例えば、デスクトップ用、ノートパソコン用、サーバー用など、さまざまな用途に対応した製品が揃っています。

また、容量や速度の異なるモデルも多数あり、ユーザーは自分の用途に最適なHDDを選ぶことができます。

 

さらに、Seagateはデータの安全性を重視しており、データ復旧サービスや保証も充実しています。

これにより、ユーザーは安心してSeagateのHDDを使用することができます。

 

HDDのシェアについて



HDDの主要なメーカーとしては、次の3つです。

  • Western Digital(ウェスタンデジタル / WD)
  • Seagate(シーゲート)
  • 東芝

WDが大差をつけて1位ではあるものの、その次にSeagateがきているのでそこそこの人気はありますね。

自作PCユーザーでHDDを搭載すると考えているのであれば、まず選択肢に入ってくると思います。

 



Seagateに絞ってみるとBarraCudaを筆頭に、IronWolf(Pro)、SkyHawk、FireCudaが選ばれています。

シリーズについては後程詳しく解説しますが、BarraCuda(パラクーダ)は一般的な用途向けで、FireCuda(ファイアクーダ)はゲームや高性能PC向けで、高いパフォーマンスのあるモデルです。

IronWolf(アイアンウルフ)はNAS向け、SkyHawk(スカイホーク)は監視カメラシステム向けです。

 

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先進技術の導入

Seagateは、先進技術の導入により、HDDの性能と信頼性を大幅に向上させています。

特に注目すべきは、ヘリウム充填技術記録技術の進化です。

 

ヘリウム充填技術は、HDD内部の空気をヘリウムに置き換えることで、ディスクの回転抵抗を減少させ、より多くのディスクを搭載できるようにします。

ヘリウムは空気よりも軽く、密度が低いため、HDD内部のディスクが回転する際の摩擦を大幅に減少させることができます。

これにより、データ容量が増加し、消費電力や発熱も抑えることができます。

 

また、SeagateではSMR(Shingled Magnetic Recording)とCMR(Conventional Magnetic Recording)という2つの異なる記録技術を採用しています。

SMRはデータを重ねて書き込むことで、より高密度なデータ保存(より大容量)を可能にしますが、書き込み速度が遅くなることがあります。

一方、CMRは従来からある方法でデータを記録し、安定したパフォーマンスを提供します。

 

また、一部のエンタープライズ向けの大容量HDDにMAMR(マイクロ波アシスト磁気記録)技術を採用しています。

この技術を使うことで、ディスクに書き込む際にマイクロ波を使って記録効率を上げることができます。

主に、データセンターや大容量なデータ保存が必要な分野で利用されることが多いです。

 

これらの技術をそれぞれの目的や使用環境に応じて採用しているので、SeagateのHDDはさまざまなニーズに対応できる柔軟性を持っています。

 

 

SeagateのHDDシリーズ

SeagateのHDDシリーズには、BarraCuda、IronWolf、SkyHawk、FireCuda、Exosなどがあります。

それぞれの特徴や用途、違いについて詳しく解説していきましょう。

 

まずは、シリーズ別に簡単に表にまとめました。

シリーズ名用途特徴保証
Seagate BarraCuda
(バラクーダ)
一般的なデスクトップPC・バランスの取れた性能
・5400 RPMから7200 RPM
・HDDとSSDの両方がラインアップ
2年
Seagate IronWolf
(アイアンウルフ)
NAS向け・24時間365日の稼働に最適化
・振動センサー搭載で多台数構成に対応
・優れた耐久性と信頼性
・Proは3年の無料のデータ復旧サービス付き
IronWolf:3年
IronWolf Pro:5年
Seagate SkyHawk
(スカイホーク)
監視カメラ
録画用途
・最大64台のカメラストリームに対応
・ImagePerfectファームウェアで連続録画
・高温環境でも安定稼働
・3年の無料のデータ復旧サービス付き
SkyHawk:3年
SkyHawk AI:5年
Seagate FireCuda
(ファイヤクーダ)
ゲーミングPC
高速ストレージ
・大容量と高速性を両立
・高いキャッシュ性能でゲームの
ロード時間を短縮
・3年の無料のデータ復旧サービス付き
・HDDとSSDの両方がラインアップ
5年
Seagate Exos
(エクソス)
データセンター
エンタープライズ向け
・高い信頼性とデータ保護機能
・大容量でコスト効率の良いストレージ
・多台数構成での振動耐性が強化
5年

 

各シリーズについて解説していきますが、大前提として、HDDのデータ転送速度は、NVMe SSDやSATA SSDと比べると遅いです。

そのため、現在はメインストレージにNVMe SSDを搭載するストレージ構成が多く、HDDは速度がそれほど求められないデータの保存やバックアップとして搭載することが多いです。

 

シリーズ内で速度差について言及することがありますが、それはSeagateのHDDシリーズ内の話であって、速いからといってSSDのデータ転送速度を規格や性質上超えることはないので、それを大前提に見ていただければと思います。

 

Seagate BarraCuda(バラクーダ)

Seagate BarraCuda

Seagate BarraCudaは、パフォーマンスと信頼性を兼ね備えたHDDシリーズです。

家庭用からビジネス用途まで幅広く対応しており、特に大容量データの保存に適しています。

 

容量は1~8TBと幅広いラインアップがあるので予算に応じて選ぶことができます。

また、低消費電力設計により、エネルギー効率も高く、長時間の使用でも安定したパフォーマンスを発揮します。

 

一般的な用途向けということもあり、シリーズの中で一番人気があります。

とりあえず、データ転送速度はあまり必要ない用途で、容量アップのためにHDDを搭載したいというユーザーおすすめですね。

 

Seagate IronWolf(アイアンウルフ)

Seagate IronWolf

Seagate IronWolfは、特にNAS(ネットワークアタッチドストレージ)向けに設計されたHDDシリーズです。

24時間365日の連続稼働を前提としており、高い信頼性と耐久性を誇ります。

 

IronWolfの特徴の一つは、振動やノイズを最小限に抑える技術が搭載されていることです。

これにより、複数のドライブが同時に動作する環境でも安定したパフォーマンスを提供します。

 

また、IronWolfには健康管理機能があり、ドライブの状態を常に監視し、問題が発生する前に警告を出すことができます。

 

さらに、Seagate IronWolfには次の2つの種類があります。

  • Seagate IronWolf
  • Seagate IronWolf Pro

 

Seagate IronWolf

Seagate IronWolfは、主に家庭用から中小企業向けのNASに適したHDDです。

このモデルは、24時間365日稼働することを前提に設計されており、常時使用するNAS環境でも安定したパフォーマンスを発揮します。

特に家庭や小規模オフィスでのデータ共有やバックアップ用途に最適です。

 

IronWolfには、AgileArray技術が搭載されており、これはNAS向けに最適化されたパフォーマンスを提供する技術です。

振動やノイズを抑え、複数台のドライブが並行して動作する環境でも安定した動作を実現します。

 

また、IronWolf Health Management機能により、ドライブの健康状態を常に監視し、異常が検出されると警告を発してくれます。

これにより、データを守りながらNASシステムの稼働を最適化します。

 

年間のワークロードは最大180TBまで対応しており、家庭から中小企業での使用には十分な耐久性があります。

また、3年の保証が付いているため、安心して長期間使用することができます。

 

Seagate IronWolf Pro

Seagate IronWolf Proは、IronWolfの上位モデルであり、中小企業からエンタープライズ向けの大型NASや多台数構成のNASに適しています。

IronWolf Proは、IronWolfと同様に24時間365日稼働に対応していますが、より厳しい環境での使用を想定して設計されています。

 

IronWolf Proの最大の特徴は、その高いワークロード耐性です。

年間最大550TBのワークロードと250万時間のMTBFに対応しており、頻繁なデータの読み書きが発生する業務用途でも安定して使用できます。

さらに、IronWolf Proは強化された振動センサーを搭載しており、NAS内で多くのドライブが同時に稼働する状況でも、振動による影響を最小限に抑えます。

 

また、IronWolf Proには、5年間の限定保証と3年間のデータ復旧サービスが付属しています。

これにより、万が一のデータ損失が発生した場合でも、データ復旧サービスを利用できるため、重要なデータを守ることができます。

さらに、高速なキャッシュメモリを搭載しており、データの読み書き速度が向上しているため、大量のデータ処理にも迅速に対応できます。

 

Seagate SkyHawk(スカイホーク)

Seagate SkyHawk

Seagate SkyHawkは、監視システム向けに特化したHDDです。

24時間365日の連続稼働を前提に設計されており、監視カメラの映像を長時間にわたって安定して記録することができます。

 

さらに、最大64台のHDカメラに対応しており、大規模な監視システムにも適しています。

データの書き込み速度も高速で、リアルタイムでの映像記録が可能です。

 

さらに、Seagate SkyHawkには次の2つの種類があります。

  • Seagate SkyHawk
  • Seagate SkyHawk AI

 

Seagate SkyHawk

Seagate SkyHawkは、主に家庭用から中小規模の監視システム向けに設計されたHDDです。

このモデルは、24時間365日稼働する監視カメラシステムに対応しており、最大64台のカメラストリームを同時に記録することができます。

これにより、常時監視が求められる環境でも安定した録画を実現します。

 

SkyHawkには、ImagePerfectファームウェアが搭載されており、これにより映像フレームの欠落を防ぎ、スムーズで連続的な録画を可能にします。

特に録画中に発生しがちな映像の飛びやデータの破損を最小限に抑えることができ、監視の信頼性を向上させます。

 

また、低消費電力設計であり、高温環境でも安定したパフォーマンスを発揮します。

これにより、特に長時間稼働する監視カメラ用途において優れた信頼性を提供します。

 

SkyHawkは、年間最大180TBのワークロードに対応しており、監視用途に十分な耐久性を備えています。

保証期間は3年間で、一般的な監視システムでの使用に適したHDDです。

 

Seagate SkyHawk AI

Seagate SkyHawk AIは、SkyHawkシリーズの上位モデルであり、AI(人工知能)対応の監視カメラシステムに特化しています。

特に、AIによるリアルタイム分析が求められる高性能な監視システムでの使用を想定して設計されています。

 

SkyHawk AIは、最大64台のカメラストリームに加えて、32台のAIストリームを同時に処理できる能力を持っています。

これにより、リアルタイムで映像解析を行いながら、同時に録画を行うことが可能です。

例えば、顔認識や異常検知といったAI機能を活用した監視に最適で、高精度な監視環境を提供します。

 

さらに、SkyHawk AIには、エンタープライズクラスの振動センサーが搭載されており、複数台のドライブが同時に動作する環境でも安定したパフォーマンスを維持します。

これにより、大規模な監視システムや商業施設など、振動が発生しやすい環境でも信頼性の高い録画が可能です。

 

SkyHawk AIは、年間550TBのワークロードと250万時間のMTBFなので、長時間にわたる高負荷の使用にも対応しています。

保証期間は5年間で、3年間のデータ復旧サービスも付属しているため、万が一のデータ損失にも備えられています。

 

Seagate FireCuda(ファイヤクーダ)

Seagate FireCuda

Seagate FireCudaは、パフォーマンスと大容量を両立させたハイブリッドHDDです。

特に、ゲームのロード時間を短縮し、大量のデータを効率的に保存することができます。

 

ただし、データ転送速度については、SeagateのHDDの他シリーズと比べての話なので、ロード時間の短縮や動画編集においてデータ転送速度を求めるのであれば、SSDにするべきですね。

 

SeagateではSSDも展開しており、同シリーズのSSDもあります。

ゲーミングやクリエイティブな用途で、高速な読み書き性能が求められる環境に適しています。

 

Seagate Exos(エクソス)

Seagate Exos

Seagate Exosは、企業向けの高性能HDDシリーズであり、大容量と高い信頼性を提供します。

特にデータセンターやクラウドストレージなど、大量のデータを扱う環境での使用に最適です。

 

容量は2~24TBと含む幅広いラインナップを揃えており、データの保存と管理を効率的に行うことができます。

また、先進的な技術を採用しており、長寿命と低消費電力を実現しています。

 

さらに、5年保証や24時間365日の企業向けのテクニカルサポートなどSeagateの信頼性の高いサポート体制もあり、安心して使用することができます。

 

 

まとめ:特徴や用途を知って適切なものを選ぼう!

Seagateがどういう企業なのか、SeagateのHDDで展開しているシリーズ別の特徴、用途、違いなどを解説しました。

 

改めて重要なポイントをまとめておきます。

この記事の重要なポイント
  • Seagateは世界的なストレージメーカー
  • 自作PCでのHDDシェアは、WDに次ぐ2位
  • 用途別にシリーズ分けがされている
  • BarraCuda:一般用途向け
  • IronWolf:NAS向け
  • SkyHawk:監視カメラ、録画用途
  • FireCuda:ゲーミングPC、高速ストレージ
  • Exos:データセンター、エンタープライズ向け

 

最近主流のストレージ構成としては、NVMe SSD 1台の構成が圧倒的に人気なので、HDDを使う機会は少なくなっています。

ひとまずメインストレージをSSDにしつつも、その上で、データ転送速度が必要のない、かつ、データ容量を確保したい場合に、HDDは選択肢になってきます。

 

シェア的にはWestan Digitalが1位ではあるものの、Seagateも2位と高いので、まだまだ選択肢には入ると思います。

後は、BarraCuda、IronWolf、SkyHawk、FireCuda、Exosとシリーズが様々ですが、単純にデータ容量を増やすのであればBarraCudaで大丈夫ですし、NAS向け、監視カメラ向け、企業向けなど様々な用途に対応しているので、適切なものを選びましょう。


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